番外編~拾いきれなかった設定諸々~ ページ47
「私、そんなに外国人っぽいかなぁ」
ふと疑問が口から零れた。
いや、結構大事な事だよね。私としては日本生まれ日本育ちの日本国籍だから初対面で『ハロー』とか言われるのはちょっと───
「今更何言ってんノ?」
「まあハーフって言われれば『あ〜』って感じですね」
「宙、はじめはAのこと外国のひとかと思いました」
駄目だった。
「でもAちゃん、ハーフではないんですよね?」
「うん、えっと、お母さんのおばあちゃんがイギリス人」
だからクォーターってことになるのかな。
「でもお母さんは日本人寄りなんですよね…なんで私だけ…」
「ああ、それなら隔世遺伝じゃないですかね?」
「…か、かくせ……?」
「メンデルの法則とか優勢遺伝、劣性遺伝って中学校で習いませんでしたか?子に劣性遺伝として受け継がれた遺伝子は孫に現れやすいんです」
「……え、えぇっと……?」
「センパイ、A馬鹿だから理系は特に何言っても理解出来ないヨ」
「馬鹿じゃないもんちょっと中学校3年丸々不登校だっただけだし!あと私バイリンガルだもん!グローバル化の進む日本社会では貴重な人材だよ!?」
「コミュニケーション出来ないのニ?(笑)」
「るっせぇ!!!!」
「まぁまぁ…あ、いや、でもAちゃん本当に日本語上手ですよね、6年も海外にいて忘れなかったんですか?」
う〜ん…いや、ちょくちょく日本に帰ってはいたしそもそも半分ぐらいは引きこもってたからあんまり忘れなかったって言うのもあるんだろうけど……
「……毎晩の様にネトゲのボイチャで夏目と罵詈雑言飛ばし合ってたら…ねぇ…」
「あぁ……(察し)」
お陰でペラペラどころか暴言隠語まですっかり詳しくなってしまった。それでいいのか。
「要するニ中身は完璧日本人なのに外国人扱いされテ困ってるって事?」
「そう」
「Aどっちで話しかけられても返事出来ないんだから別にいんじゃないノ?」
「……そうなんだよ…結局そこに行き着くんだよ…」
「ていうカ、渉にいさんとかならちょっとは喋れてるっぽくなイ?」
「いや、それはあの……あれよ、一方的に喋り続けてくれれば私は相槌打つだけでいいから…」
「駄目人間〜〜〜〜〜」
60人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔。(プロフ) - 好きです!!最高に面白いです!!エリートヒキニート最高! (2019年1月20日 6時) (レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります! (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね! (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:佐藤 | 作成日時:2018年4月7日 1時