テンプテーション2 ページ24
体育は苦手だ。正確に言えば体育『も』苦手なんだけど。
得意なもの？ないよそんなもん。
今日の体育、『ソフトボール』らしいけど。どうも2人組で投球練習、後半は4チームに別れて試合をするというものだ。
体育の先生曰く女子(私と月見里さん)が取った点は3倍になるらしい。死ね。
月見里さんを巡って既に血で血を洗う争奪戦が巻き起こっている傍らで私はその辺の木陰で皆が練習してるのを眺めていた。
まあ練習相手なんかいる訳ないし、試合とかどっか空いてるチームに入れられるだろうし、そもそも私は微塵も戦力にならない。
せめて邪魔にならないように端で眺めてる。
「───さん………薬袋さん」
「へ、……っぁ、え、な、なに……？」
いきなり声をかけられて肩が跳ねる。
「投球練習したいから、組んで欲しいんだけど……」
……えぇっと、そう、同じクラスの……高峯君。てっきり流星隊でくっついてると思ったんだけど……
南雲君と仙石君が組んだのかな？だから余ったと……2人組にならなくても3人とかでやってるとこもあるのに……律儀だなぁ……
「薬袋さん？」
「あ、う、うん、いい、よ……？」
何で疑問形になったんだろ。
「そう。じゃあはい」
高峯君が私にボールを投げて寄越した。
あ、私からか。
ちゃんと投げられるかな…？ソフトなんてやったことないどころか身体測定のボール投げでも15ｍ行けばかなりいい方の身体能力なんだけど……
「──ぁっ………」
案の定投げたボールは高峯君の大分手前でワンバウンドして高峯君のグローブに収まった。
ごめん、って言おうかなーと思ってる間に高峯君が投げてきた。
流石男の子……って言う表現が正しいのか分からないけど、高峯君の放ったボールは真っ直ぐスピンを掛けて私に一直線に飛んできた。
……これ、取れるかなぁ。
「………あっ、待っ…ぉわっ！」
案の定グローブに当たって跳ね返ったボールは私の後ろを抜けて草むらの中に入っていった。
「………ご、ごめん…」
まともに受け返しも出来ないんじゃな本当に練習の意味ないよね…
高峯君は『ハナから期待してないし』みたいな雰囲気醸してるけどやっぱり申し訳ない。
「はぁ……」
ボールは用務員さんの丁寧な仕事ぶりですぐに見つかった。けどこれからの事が憂鬱すぎて中々そこから動けなかった。
「──薬袋さん！そっちボール行ったっス！」
「──────へ？」
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翔。(プロフ) - 好きです！！最高に面白いです！！エリートヒキニート最高！ (2019年1月20日 6時) (
レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります！ (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね！ (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐藤 | 作成日時：2018年4月7日 1時
