恋は街中に降り注いでいる２ (ページ3)

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「何度か通ってるうちになぜか横尾くんと一緒に働いてるビジョンが見えてきて……。自分の店のビジョンは見えてこないくせに。昨日も横尾くんと一緒に回ったらそのビジョンがより強くなって、それで横尾くんの勧誘と告白でしょ？そういうことかと思ったね」

フフッと笑うAさんはやっぱり綺麗でさっきの言葉が信じられない。

「横尾くんが私を慕ってくれてることは分かってた。でもその当時、元旦那が彼氏だったから。今思うとあの時振り返ってれば違う未来があったかもしれない。外に出て決められる横尾くんの方が断然かっこいい」

買い被りすぎだよという謙遜がまた出かかる。

「私、横尾くんのことを支えたいの、どんな形であれ。……私横尾くんのことちゃんと好きだから、付き合ってくれませんか？」

これは都合の良い俺の夢なんじゃないだろうか。
そう思って頬をつねったら痛かった。

「何やってるの？」

そう言って笑って俺の頬を触ろうとするから。

「俺は貴女のことを傷つけませんから、よろしくお願いします。……二重の意味で」

「……はい」

その手を掴んで引き寄せる。
視界のほとんどがAさんで占められて、キスをして抱きしめる。

これは本当に夢ではないのだろうか。
未だに信じられなかった。

Aさんは俺の心内を察してか。

「夢じゃないってば」

そう言って微笑んだ。

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