Episode33 ページ33
ライブの日を境に、私と北山さんの距離はさらに近づいた。
金曜日の夜だけでなく、北山さんの仕事が早く終わった土日には、郊外まで少し足を伸ばすこともあったし、メッセージのやり取りも増えた。
まだまだふとした瞬間にサトルのことを思い出し、胸が締め付けられることはあるけれど、少しずつ失恋の痛みから抜け出しつつあった。
世間が夏休みムードに突入した８月初旬。
「肉が食べたいーー！！」という北山さんの希望で、私たちは高級焼肉店の個室で食事をしていた。
彼はお肉が好きというだけあって、焼き加減にもこだわりがあるらしく、先程から甲斐甲斐しく肉を焼いては私の皿に入れてくれている。
しばらく食事を楽しんだ後、ふと思い出したように北山さんが切り出した。
「そういえば、来週の土曜日、花火大会あるの知ってる？」
そう言って彼は自分のスマホを私に向けた。
画面には花火大会の写真と、開催日時などが記載されていた。
「綺麗ですね」
「でしょ？実はさ、知り合いが仕事用に借りてるマンションの部屋から、すげー綺麗に見えるらしいんだ。で、その部屋使わせてくれるっつーからさ、一緒にどうかな…と思って…」
「え？」
「あ！あの！もちろん、そんな変な意味じゃなくて！ほら！ユウキさんとかも一緒に、ね？俺も誰か連れてくし」
北山さんは慌てふためきながらそう言った。
そんな彼の姿に、笑いをかみ殺す。
「それじゃあ、ユウキに声かけてみますね」
「う、うん。また連絡してよ。今のところその日は俺も早めに仕事終わりそうだからさ」
「はい」
それから私たちはまた他愛ない話で盛り上がった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 511人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SaYaKa(プロフ) - yndreamv0mm0vpqさん» コメントありがとうございます!!たくさんドキドキしてもらえるように頑張ります^ ^ (2018年8月2日 7時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
yndreamv0mm0vpq(プロフ) - 今後の展開がすごく気になります。2人はどのようにして再開し、恋に発展して行くのか。ドキドキ。楽しみにしています。 (2018年8月1日 18時) (レス) id: 59b8f94fa2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年7月31日 1時
