※第１９話 ページ21
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どうやら昨日の二人組を相手にしたのが俺だと分かり、状況の確認をしに来たらしい。
今後、表立って警察に目をつけらるのは厄介だ。素直に話した方がいいだろう。
俺が米花町に訪れた目的は伏せる。
それ以外の、コロンボに入店して、二人組に鉢合わせした辺りから高木刑事に話をした。
ナイフを自分で抜いたことも、正直に。
怒られはしなかったが、凄い形相で驚かれ、諭すように注意されたのは言うまでもない。
・・・やはり高木刑事は甘いようだ。
一通りの説明を終え、一息吐く。
納得したらしく、満足そうな高木刑事に片頬を上げた。
ーー今度は俺の番。
少しくらい、情報もらわないと。
身体を張った意味がない。
「高木刑事。あの二人はどうしてレストランに？」
「ん？ん〜。それは、ですねぇ」
話して良いものか、と視線を彷徨わせ悩む素振りを見せる高木刑事。
もう一押し、か？
「俺は事件の当事者。・・・知る権利、ありますよね？」
主張すれば、高木刑事は観念したように息を吐き出した。
「絶対、誰にも言わないでくださいよ」
「勿論です」
にっこり、と笑ってみせる。
そうは言っても、盗聴器が取り付けられているこの部屋では無意味な約束。
コナンには包み隠さず丸聞こえだ。
高木刑事の話を要約すると。
最初、二人組は宝石店に押し入った。
そこで警備員の返り討ちにあい、近くにあったコロンボへと逃げ込んだ。
・・・その直後、偶々来店したのが俺。
所謂、ただの押し入り強盗。
くだらない。
所詮、そんなものか。
もっと何か
止むに止まれぬ事情とか、無いのか？
一気に興味が失せる。
これ以上聞いても無駄だ、と小さく息を吐き出し、話を切り上げた。
「ところで高木刑事。俺の外套知りません？」
「それならコナン君が持ってますよ」
「・・・は？」
予想の斜め上な回答に、思わず間抜けな声を上げた。
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作者名：鐘稀 | 作成日時：2019年11月2日 21時
