保健室のモトキ先生 (ページ28)

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Karte20 ページ28

先生の料理をしている姿に見蕩れている間に

『出来たよ』

と目の前に美味しそうな料理を並べる。

『お皿と箸、テーブル持って行って？』

「はーい」

落ち着いた色合いの木製テーブル。
その上にバランスの良さそうな料理が並んでいく。

『今日のメインは、具材と愛情たっぷりの肉じゃがだよ〜』

「先生がこんなに料理上手いと思いませんでした」

『惚れた？笑』

「まぁ…そりゃ……？///」

『なんで照れるの〜可愛いなぁ〜』

隣に座りながらわしわしと髪を撫でられる。
気持ちを打ち明けてから、先生は開き直ったように甘やかしてくる。
嬉しいけど少し気恥しい。

「可愛くないです！
ほら！冷めないうちに食べましょ？」

『ツンデレが凄いな笑
まぁとりあえず食べようか笑』

2人一緒に手を合わせる。
いただきます、を誰かと言うのは何年ぶりだろうか。
言葉にし難い幸せを感じる。

「お、美味しすぎる……先生はチートだったんですね分かります」

『ベタ褒めされてるｗｗｗｗ
喜んでくれてよかったよかった』

「今度、私に料理教えてください！」

『俺なんかのレベルでいいなら幾らでも教えるよ』

親にも教えてもらう事のなかった料理を
こんな嬉しい形で教われることになるとは思ってなかった。
先生を好きになってよかった、なんて。

『…やっぱりAは笑ってる時が一番素敵だね』

「き、急にどうしたんですか」

『守りたいなぁって。Aのその表情。』

突然の言葉に呆然としていると
開いた口に肉を突っ込まれる。
うん、美味しい←

『ボケーッとしてないで食べなさい笑』

先生の照れ隠しの行動で
増々私が照れたのは言うまでもないだろう。