Lillyの王様 ×five×《ars/s.s》 (ページ2)

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Episode26 -2 ページ2

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「じゃあA、今日も頑張って」

「うん。今日はお昼に柚木行くね」

「お、久々かも。待ってる」

雅紀くんからコーヒーを受け取っていると翔さんが電話を終えて戻ってきた。

「A、今日の昼って空いてるか」

「え、あ…お昼は……」

今雅紀くんに柚木にランチに行くと言ってしまったばかりだ。

一瞬雅紀くんに視線を向けると私の反応が遅れたからか翔さんが「用事あるならいいけど」と呟く。

それを聞いた雅紀くんが笑顔を浮かべて口を開いた。

「ないでしょ、A用事なんて」

「……あの」

「ないようなもんじゃん」

「A、なんかあるなら別にいいよ」

「……明日は柚木にランチに行こうかと思ってましたけど、今日はないですよ」

迷いながら私がそう答えれば、雅紀くんが満足そうにうなずく。

「そうか、じゃあもしかしたら飯一緒に食えるかもしれないから」

「ほんとですか？」

思いがけない言葉に思わず声が弾む。

「まだわかんないけど、空く可能性が高そうだ」

「わかりました」

翔さんは少しだけ口元を緩めると私の手からコーヒーを一つ掴み上げた。

「じゃあ相葉さん、また明日」

「よろしくどうぞ」

「じゃあ雅紀くん、明日は柚木行くね！」

「待ってるよー」

雅紀くんに別れを告げて歩き出す。

私は隣を歩く翔さんを見上げた。

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