Episode12 -6 ページ6
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「櫻井さんは、運命かもってだけじゃなくて王子様みたいに優しくて格好良くて完璧で、あまりにも完璧すぎて、………放っておけなくなりました。
そう思ってたから私は歩道橋の上であんなに必死だったんです。貴方を、繋ぎ止めておきたかった。
嬉しかったんです、全部。たとえその優しさが仕事モードからくるものだとしても、櫻井さんと一緒にいられるだけでうれしかった。
ランチだって、私以外の誰かと明日は食べるのかなって思って、勝手に悲しくなって……すごくすごく、自分勝手ですよ、私は」
自分でもだんだん、何を言っているのかわからなくなってきた。
ただ、櫻井さんにちゃんと伝えたかった。
私もただ、貴方が好きなのだと。
覚悟だなんて難しいことは私にはまだよくわからなくて。
だけどこの気持ちだけは、だれよりも私がよく分かってる。
私は櫻井さんが好き。
伝えたいことは、とてもシンプルだ。
「戸羽さん……」
「すみません、よくわかんないですよね。つまりですね……好きです、櫻井さんが」
「………」
「自分のことを悪人だとか、横暴な王様だなんて言って、王様の妃は危険だなんて、言って……覚悟が出来たらなんて、引いてしまうような貴方だから、放っておけないんです」
「……はは、引いた…か」
櫻井さんが苦笑いをしながらうつむいた。
肩を揺らして、力なく笑う。
そう、あの日櫻井さんは引いた。
あれだけ俺様で王様な台詞を吐きながら、最後の選択を私に投げて、逃げ道を用意した。
「はい。私を巻き込まないようにしようとしてくれたんですよね」
それではまるで私を逃がそうとしているみたいじゃないかと、そう思ってしまった。
あの日の彼はまるで、必死に私を引き離そうとしているように見えて。
「貴方は、王様だから」
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iCHiKA(プロフ) - ほのかさん» コメントありがとうございます。ドキドキ、キュンキュンしていただけてるとのことでそう言っていただけると安心します。お心遣い感謝いたします。のんびりになってしまいますが、今後ともお付き合いの方よろしくお願いいたします！ (2020年3月21日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - はじめまして！毎回ドキドキ、キュンキュンしながら読ませてもらっています！更新は主さんのペースで大丈夫ですので、続き楽しみにしていますね(*^_^*) (2020年3月21日 1時) (レス) id: df21e98da9 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - なるちゃんさん» コメントありがとうございます。一気読みとはありがとうございます！気に入っていただけたようで大変光栄です。引き続きお楽しみいただけるよう頑張りますのでお付き合いいただけましたら嬉しいです！ (2020年3月11日 21時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - おもしろ過ぎて一気読みしました！今AM3時！眠れそうにない！続き楽しみにしていまーす！ (2020年3月11日 3時) (レス) id: f390aacf74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年2月9日 11時
