Episode12 -2 ページ2
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夜の繁華街はいつも以上ににぎやかだ。
お店の場所が書かれた紙を見ながら慣れない道を進む。
ネオン鮮やかな夜の街に私みたいなのは何となく不釣り合いだ。
初めてやってきた櫻井さんが勤めているというお店は、シックな黒い看板に白の筆記体で店名が書かれていて品の良い淡い白い電飾が彩られたどちらかというとかなり落ち着いた雰囲気だった。
事前に指定された裏口を探して建物を半周する。
すると、細い路地に面したガラス戸の向こうにスーツ姿の松本さんを見つけた。
松本さんは私に気が付くとガラス戸を開けて外へと出てくる。
「すんません戸羽さん、店まで来てもらっちゃって。ちょっと手が離せなくて」
「いえ、仕事ですから大丈夫ですよ」
ちらりと奥を見るけれど、白塗りの扉にさえぎられて奥の方は何も見えなかった。
二重扉になっているようで外の喧騒からも隔離されたこの場所には私と松本さんの二人だけだというのがよくわかる。
「じゃあ花を、」
「ごめんなさい松本さん、櫻井さんを呼んでいただくことはできますか」
「え」
驚いて大きな目をぱちくりさせる松本さんに負けないようにまっすぐと見つめる。
松本さんは「あー…」と息のような声を吐き出しながら軽く頭をかいた。
困らせている、と、思う。
それでも、今日は引けない。
「今っすか」
「今です。無理をお願いしているのは分かってます」
「……ちょっと待ってくださいね」
困り顔のまま松本さんが奥の扉を開けて中へと消える。
ともすれば怖く見えそうな整った顔立ちをしているけれど、松本さんは基本的にいい人だ。
やがて扉が開くとその向こうから現れたのは松本さん、ではなく。
私の訪ね人だった。
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iCHiKA(プロフ) - ほのかさん» コメントありがとうございます。ドキドキ、キュンキュンしていただけてるとのことでそう言っていただけると安心します。お心遣い感謝いたします。のんびりになってしまいますが、今後ともお付き合いの方よろしくお願いいたします！ (2020年3月21日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - はじめまして！毎回ドキドキ、キュンキュンしながら読ませてもらっています！更新は主さんのペースで大丈夫ですので、続き楽しみにしていますね(*^_^*) (2020年3月21日 1時) (レス) id: df21e98da9 (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - なるちゃんさん» コメントありがとうございます。一気読みとはありがとうございます！気に入っていただけたようで大変光栄です。引き続きお楽しみいただけるよう頑張りますのでお付き合いいただけましたら嬉しいです！ (2020年3月11日 21時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - おもしろ過ぎて一気読みしました！今AM3時！眠れそうにない！続き楽しみにしていまーす！ (2020年3月11日 3時) (レス) id: f390aacf74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年2月9日 11時
