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待ち合わせ場所に5分早く着いた。
周りには恋人待ちであろう、ソワソワしてる人が沢山いる。
私は別の意味でソワソワしてるんですけど。
『ワンピースつらい』
既に疲労を感じながら立っていると、声をかけられた。
「Aちゃん」
『おお目黒』
相変わらずスタイルが良すぎる目黒がいた。
『ごめんね、休みの日まで巻き込んで』
「いや全然いいしむしろ嬉しいんだけどさ…」
私を見まくる目黒。
『あっそうだった！待って！違うからね！違う！！』
「かわい…」
『目黒と出かけるからやる気を出したんじゃないからね！
可愛くなろうと、思っただけだからね！！』
「制服しか見たこと無かったもんなあ」
『聞いてる？？』
「可愛い」
『目黒』
「俺の為に巻いた髪とか最高なんだけど」
『違うって言ってんじゃん』
「いつものAちゃんもいいけど、こういうAちゃんもいいね」
『ありがとうだけど、！』
目黒ってなんでこんなに話が聞けないんだろうか。
隣の席になって目が合った時と同じ顔で、また私を見ている。
『ねえ、いつまで見てんの』
「時間が許す限り」
『私が許さんわ』
何故よりによって私が可愛いんだ。
目黒、イケメンという部類の中でも最上級に変だと思う。
「ふは、嫌そうな顔。笑」
『しょうがないじゃん』
「よし、行こうか」
『…うん』
いつもより少し近い距離だからか謎に緊張しつつ、歩き出した。
「前田先輩の誕生日プレゼントだっけ？」
『そう』
「どんなのがいいかな」
『アクセサリーとか良いかなって思ったんだけどどうだろう』
「アクセサリー、いいじゃん」
『シュシュとかかな』
「シュシュってなんだっけ」
『髪飾り。フワフワの』
「ああ」
思ったより普通かも。
目黒の前ではそのままの自分で居られるし、背伸びしなくていい。背伸びの仕方知らないけど。
モールに入って、アクセサリーショップを見つけた。
お店全体がキラキラしてて、それこそ真理ちゃんが好きそう。
「お、これ前田先輩っぽくね？」
『ネックレスか。いいね』
傍から見たらカップルなんだろうか。
いや、美女と野獣の逆バージョン的なやつか。無理だ。
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作者名：MooN | 作成日時：2022年1月31日 20時
