九 ページ10
「先生遅いですよ〜」
「ごめんごめん、じゃあ教科書の__」
そう言って、緩く授業を始めた。
始めれば教室は静かになるし、私の教室は凄くお利口な生徒なんだと思う。
解説でもすれば、頷いてくれるし。
聞き上手とかいうやつなんだと思う。だから、授業をするのが嫌じゃない。
逆に、嫌だとも言われない。
PTAに何か言われたこともないので、穏やかな生活を送れている__
「おい!!逃げるな、ふざけているのか!!」
筈だと思う。
隣からの怒声が響くと、生徒の誰かの肩が揺れた。
そういうのを見ると、この怒りも控えて欲しいといつも考える。
そんなのだからPTAに目を付けられてしまうというのに。
ふと、廊下を見ると冨岡義勇から逃げている勇者な生徒がいた。
見たことはなく、とりあえず勇者ということは分かった。
授業が辛すぎて逃げたんだろう。
「...義勇、何したの?」
「A!ただ、少し怒っただけだ。捕まえるの手伝えるか!?」
「お前の怒るのめっちゃ怖いし饒舌になるかんな......」
「そうですよ先生辞めたらどうですか?」
「胡蝶!!」
もうあの生徒の後ろ姿は見えない。
また、義勇の評価が下がっていくのだろう。そう考えると、胃がキリキリと痛み出す。
誰か胃薬持ってないかな?ちょ、痛い......
「煩いぞ義勇。静かにしろ、怖がって耳を塞いでいる生徒がいて、まともに授業ができない」
「錆兎.......」
眉を下げて錆兎のことをみる義勇は、幼少期を思い出された。
けどさぁ?
「夫婦ここでやらないで貰えます?私の教室、ここ」
「夫婦は俺とお前だろう。義勇とは違う」
「錆兎のと決まった訳じゃない」
「ほぉ、じゃあお前のと決まった訳でも__」
そう、また口喧嘩が始まろうとしてた時、桃色の髪の少年が口を開いた。
「......煩い、先生が授業しなくていいのか?」
「そうだわ。よし、帰れ諸君」
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澪(プロフ) - 更新待ってます (2020年1月14日 2時) (レス) id: 75338ea4b0 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡(プロフ) - 続きが気になりますが、無理せず頑張ってください! (2020年1月6日 4時) (レス) id: dc2340447c (このIDを非表示/違反報告)
きょんくま - 続きが気になる! 更新頑張ってください (2019年12月10日 23時) (レス) id: 84b976fd79 (このIDを非表示/違反報告)
橙咲智歌(プロフ) - キミの小説は凄かった!!ごめんなさいすっごく好きですこのシリーズ!!!!!!更新待ってます…!!!頑張ってください!!!! (2019年10月31日 0時) (レス) id: ab073858ed (このIDを非表示/違反報告)
山さん - 宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん← (2019年10月8日 0時) (レス) id: 118fe0956f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明晰夢を毎回みたい! | 作成日時:2019年9月13日 19時