転生したらまた鬼滅の刃だった件

十九 ページ20

「なんと！！好きな人を引きました！！？？◯◯さんはどうするのでしょうか！」

「(入れてたんかーい)」


借り物競走というものがある。

別に珍しいわけでもないが、その中身には珍しいものが時折あったりする。

それが今、少女漫画ではよくある好きな人という公開処刑のお題。
去年はなかった......のではなく、去年は誰も引かなかったらしい。

いつもどれかの箱にこのお題があるが、その確率はなんと八十分の一という、低確率をあの女の子は引いたのだ。

そこら辺の男の子を連れてくるのだろう。

錆兎と笑いながら誰を連れてくるのかを喋っていた。
のに、予想を上回る人を連れて行ってしまった。


「鱗滝先生っ！」

「(錆兎連れてくのかよ)」


なんと、先生を連れて行った。

私は笑うしか方法がなくて、隣が空いたままその場で笑い転げていた。



・・・



「教師連れて行くとは......っ！くく、もう、アハッ、面白！！！」

「笑い事じゃないと思うが......良いのか、A」

「うん？何が？」

「......好きじゃないのか、錆兎のこと」

「好きだけどさぁ〜〜〜」


その後に、モテるじゃん？と、話を続ける。


「錆兎はモテるし、やっぱり他の人に譲んないとな〜〜、って。今回も結ばれたら、前世で錆兎が好きだった人が報われないじゃん」


それ以上、義勇は聞き出してこなかった。

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