第佰伍拾玖話 ページ32
・________
煉獄side
"『杏寿郎さーん!!甘味処行きましょう!!!』"
Aの声を聞かなくなってどれ程経っただろう。
あの純粋無垢な深紅の瞳を見なくなってからどれだけの日にちが経っただろう。
Aが居なくなったと聞いた時、俺は他の任務にあたっていて向かう事が出来なかった。
炭治郎「……ごく…さ…ん…?」
時透がAを抱え蝶屋敷に戻ってきた時、安心した反面で嫉妬の様な感情が俺を埋め尽くした。
炭治郎「…どう……んです…?…れん…ご…さん」
そんな感情を持つ時では無いのは分かっていたが、そう思ってしまった。
炭治郎「煉獄さん、着きましたよ!!!」
ボーーっッとし過ぎて竈門少年にそう言われ肩を叩かれる迄、話し掛けられていた事に気付かなかった。
煉獄「む!!!すまない!!少年!!」
炭治郎「いえ、全然大丈夫です!!」
話し掛けられているのにも気付かないなど、少年に申し訳ない。その気持ちを誤魔化すように、Aの病室の戸を音を立てないようゆっくりと開けた。
煉獄/炭治郎「「?!!?」」
戸を開けて喉の奥がヒュッと鳴った。
寝ている筈のAの姿が見当たらず、日輪刀も枕元に置いたままだったのだ。
煉獄「A…?何処へ行った?!!?」
そう俺が声を上げると庭の方からずっと…ずっと聞きたかった声が聞こえた。
『杏寿郎、さん?』
炭治郎「!!」
声のした方を見ると、そこには陽の光に当たり腰まで伸びた黒髪が艶々しく風に吹かれて広がり、蝶が数匹Aの周りを舞っていた。
思わずその綺麗さに目を奪われ、竈門少年がいる事も忘れて気づいたらAを強く強く抱き締めていた。
610人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凪(プロフ) - ヤルネコさん» 誤字でした.......教えて頂きありがとうございます!! (2020年4月12日 16時) (レス) id: 409305a4c2 (このIDを非表示/違反報告)
ヤルネコ - 第佰陸拾参話で、『!!名前・・・』は、どういう意味ですか? (2020年4月12日 15時) (レス) id: ad493a3440 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 若葉さん» オチですか.........決めてないですね。でもいつかアンケートを取ろうかなと考えています^_^ (2020年3月13日 18時) (レス) id: 409305a4c2 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - おっ!!いいですね〜オチはどうするか決めているんですか? (2020年3月12日 22時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - にゃんこさん» ありがとうございます^^煉獄さん推し!!!かっこいいですよね! (2020年2月6日 10時) (レス) id: 409305a4c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凪 | 作成日時:2020年1月19日 10時