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望「…あれ、あの人まだ居るん?」
勝「うん、誰かと待ち合わせでもしてるのか
な。帰れとも言えないし…。」
望「せやなぁ。でも、閉店まで30分もないで。」
1時から昼食休憩を取って、1時半から仕事を再開した俺は、人がまばらになってきてようやく女性の存在に気付いた。
もう帰ったと思っていたが、まだ店内に居た。
紅茶を飲み、溜息を吐く彼女はどこか悲しそうな、寂しそうなオーラを纏っている。
帰る様子もあらへんし、どないしたんやろか。
…取り敢えず、声掛けてみるか。
望「あの、お客様。あと30分で閉店となります
が…。」
『あっ、ご、ごめんなさい!』
声を掛けたことで時間の経過に気付いたようだ。
オシャレな腕時計を見て、俺に深く頭を下げてきた。
いつの間にか、この女性以外の客は帰ってしまっていた。
望「いえ、大丈夫ですよ。閉店時間まで居ても構
いませんし。あと少しですが、ごゆっくり。」
女性にそう言い、俺は厨房に入ろうとした。
しかし、またもや女性に呼び止められる。
『あ、あの…!この後、時間ってあります
か!?』
あまりの勢いに、俺が気圧されそうになってしもうた。
何これ、逆ナン?
でも、この後はザッハトルテ食ってゆっくりしたいな。
神「あれ、どないしはったんです?」
望「あー、えっと…。」
厨房から神ちゃんが出てきた。
俺の本音を言う訳にもいかないし、どうしようか。
『あの!この後、望さんと話したいんです!』
神ちゃん頼む!
俺が外に出ない方法を考案してくれ!
神「じゃあ、賄い一緒に食べます?
そうしたら、閉店後でも居れると思いますよ。」
そんな訳で、この名前も知らない女性と一緒に賄いを食べることになった。
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百瀬 花楓(プロフ) - コメントありがとうございます!そう言っていただけるなんて…嬉しい限りです!今後とも、よろしくお願い致します(*^^*) (2020年6月28日 8時) (レス) id: 2a826d73c9 (このIDを非表示/違反報告)
のん - このお話ほんとに大好きです!これからも更新頑張ってください! (2020年6月28日 0時) (レス) id: 4b0daf74e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百瀬 花楓 | 作成日時:2020年5月11日 18時