【wrwrd】籠の中の少女【gr】 (ページ35)

今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:109,940 hit

３４話ページ35

着いた所は木でできた動物小屋
小屋は３つあり
それぞれ馬、牛、鶏がいた

柵で囲まれた中には
ウサギが沢山いた
そこの中へ入るとウサギ達がやってくる

zm「お、元気かお前ら〜ひっさしぶりやなぁ」

そう言いながら
ウサギを撫で、ニンジンをあげるゾムさん

『可愛いですね…ウサギを触るのは初めてです』

ht「良かった。Aさんは動物好きなの？」

『はい…と言っても今まで鳥としか触れ合ってきませんでした。他の動物は絵や図鑑でしか見たことなかったので…』

gr「動物は口が聞けないが素直だから…俺も好きだ」

tn「グルさん…どうしたん？ホンマにどっか打ったんとちゃいます？」

ht「…誰、本当にグルちゃん？」

gr「俺はいたって真面目だ」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ひとしきりウサギ撫でた後
少し馬に興味があった私は、ひとらんさんに
『馬を見たいのですが…』
と尋ねた

ht「いいけど…ちょっと気を付けてね？」

そう言われ連れられた小屋には
馬達が沢山いて餌を食べていた
その中で１匹の白馬に目がいく
あまりに綺麗で、その馬に近づく

『わぁ…』

綺麗に整えられた毛並みは
外からの光に照らされ、キラキラと輝く
手を出しその馬を撫でると
気持ちよさそうに目を瞑り、ﾌﾞﾙﾙｯと鼻を鳴らす

ht「吃驚…外道丸が懐いてる…」

『え…人に懐かないんですか？』

zm「そいつだけ、俺達には触らせてくれないんや。触れるのはひとらんだけやってん」

私は【外道丸】と呼ばれた馬を見つめる
撫でるのを止めていた私の手に
もっと、というように顔を寄せる

ht「Aさんは優しい心を持っているみたいだね。動物は人の心を見分けるのが得意だから」

gr「なんだそれ…俺たちの心は汚いって言いたいんか」

ht「……さぁ？」

そう言ったひとらんさん
あれ、ひとらんさんってこんな方なのかしら？
少し小馬鹿にしたような笑い方だった

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

『ありがとうございました。動物達、可愛かったです。また来ても宜しいですか？』

ht「全然構わないよ。というか来てくれた方がいいな…動物達も喜んでたし」

そう言われ、とても嬉しく感じた
彼が言うならそうしよう
なら、明日にでもまた来ようと思った

ーーーーーーーーーーーーーー
お気に入り登録
ありがとうございます(唐突)