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プロローグ ページ1
雪のように白く美しい肌に
それに対抗するような黒髪を持ち
林檎のように赤く綺麗な唇
性別を問わず魅了し
人を惹き寄せる林檎のように赤い瞳
人々はその少女を【白雪姫】と呼んだ
ここ ルヴェーネ王国の王は
その白雪姫の血を引いた者であり
彼も又、国中の女を魅了する
美しい外見を持った男であった
そんな男もとある小国の姫と結ばれた
政略結婚だった
そして二人の間に一人の姫が産まれた
白雪姫の子孫は何故か男児しか産まれなかった
だが、この時初めての女児が産まれた
その子はA･オートスニーと名付けられた
白い肌に黒髪が映える可愛い女の子だった
成長するにつれ美しさが極まっていった
そんな少女はどうしても許せない事があった
それはこの国の【差別政策】である
王とその妃はそれに賛成していて
城の使いの者達を常に見下し
時には手をあげたりと酷い仕打ちをしていた
心優しい少女はそれが見ていられず
自分の使いの者だけでも優しく接した
そしてもう一つ
彼女は許せない事があった
それは自分の部屋から
出してもらえないことである
王はあまりに自分の娘が可愛いのか
人の目に触れさせないように
そして少女の使いは全て女性にし
部屋に閉じ込めた
妃は娘の美しさに嫉妬し
自分を見て欲しいがため
王の行動に何も意見を言わなかった
そんな環境で育った為か
彼女には人間として一つ足りないものがあった
彼女はそれに全く気づかずにいた
そんな少女ももうすぐ
この国での成人年齢である１８歳となる
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作者名：斬 | 作成日時：2019年4月26日 19時
