加茂さん家の天与呪縛ちゃん その3

佰弐 ページ10

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交流会が終わってから悠仁が1回死んで以来、1年ズでの任務が課された

正直縁起が悪いから言えないが、こうして揃って任務できることが嬉しかったりする。





4人で寮前に集合し、いざ補助監督の運転のもと任務へ行こうと車に乗り込もうとした




その時だった








「?…ねぇ、あの黒い車何?」


「「「?」」」








野薔薇が別の車を見つけたのは。

その車に乗っていた人物が降りてきたと思えば、何故か此方に向かってくるのを、補助監督である新田さんを含めた私達5人は首を傾げる。


男と面と向かったのは、何故か私

4人からの視線が痛い中、ソイツは口を開いた。









「加茂A様ですね。」


『…そーですけど、私これから任務なんで手短にお願いできます?』


「その任務でしたら、貴女は外れていますよ。」


「「「…は?」」」









任務が外れた?

今?なんでそんなことを───








「“さるお方”が貴女をお待ちになっています

ご同行、願えますか?」


『さるお方って誰───』







誰ですか、と言い切る前に思い出すあの“クズ”の言葉







〈できそうな日程こっちで調整して、また決まったら連絡するわ。

──せやから、少なくともその期間の間は番号消さんといてな♡〉







…おい、話と全然違うじゃねぇか。









『…分かりました。』








そう言って皆の方へと私は振り返る。








『ってことだから、急だけど私任務から外れるわ!!』







「ごめんねぇ」となるべく笑顔で話す中、悠仁と野薔薇と新田さんはいとも簡単に私の“嘘の笑顔”に騙されてくれた。


けど、たった1人だけ騙されてくれない

昔からそうだ








「お前、何か隠してるだろ。」


「「「??」」」


『…』









…ホント、すぐに見破るよね恵は

子どもの頃から、本当に。


でも、“君だけは”巻き込みたくない

あの“クズ”が関わることだけは、絶対に。




だから、私は









『ううん、なーんもないよ

ただお偉いさんに呼ばれただけ。』








恵がそれだけじゃないって気付いていても、私は隠すことを選ぶんだ。

佰参※最新話のネタバラシ注意(2021.02.26)→←佰壱

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