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元から攻撃魔法が苦手ってのもあり、私が放った氷魔法は簡単に相殺された。
「おやおや、攻撃魔法…にしては威力が少々弱いのでは?」
『俺は人を傷つけるのが苦手な優しい人間なんです。』
っていうのは嘘で、本当はそういう派手な魔法ができる程の魔法の質があまりない。
だから、地味ではある防御魔法や瞬間移動魔法などを極めたわけだ。
「それはそれは…生暖かい環境に育ってきたのですね。」
『後輩に陰湿な嫌味を言うなんていい性格してますよ。』
「いえ、僕はただ率直な感想を述べただけです。」
ニコニコしている表情の裏では何を考えてるのやら…
ゲームをしている時もそうだったけど、一番苦手な人だ、このジェイド・リーチという男。
…あぁ、そろそろ帰りたい。でも、相手の圧…なのかな。帰らせまいとしてくる。
次何をしてくるか警戒し過ぎて、“片割れ”の方の気配に私は気付けなかった。
「キンメダイちゃんってすごいねぇ〜!」
『!…ぐぇ!』
っああ!タレ目にも警戒しておくの忘れてた!
放心状態だったからって放っておいたのが仇になっちゃったじゃんか!
後ろから絞められ、どうにか抗おうにもこれが男女の力の差。
抜け出せるどころかどんどん体が締められる。
…あ、ヤバイ。骨が出しちゃいけない音を出し始めてる。
苦しい、息もできない。
「アハ♡キンメダイちゃん苦しそう…」
『…っ』
おいサディスト!潤んだ目でこっち見んな!
声に出したいけど苦しすぎてそれどころじゃない。
「フロイド。力を緩めて差し上げなさい。
息ができなくなりますよ。」
「は〜い。
…キンメダイちゃん、男なのに体細すぎね?ちゃんと食ってる?」
『…ッゲホゲホ!
ちゃんと食ってます!つか離せー!!』
つり目のお陰で力は緩められ、息もできるようになった。
でも、もがいても抜け出せないくらいの力加減にされている。
…マズイ、この距離じゃあ、体の線が!女ッてバレる!
「そう言われて普通離す?
んなわけねえだろ。
…ん?」
地を這うような声で解放しないことを言い放った後、タレ目は怪訝な顔をし始めた。
そして、
スンスン
『!!?!?!??!?』
く、首!コイツ!匂い嗅いでやがる!!!!!
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凛 - 2章10話の最初にグリムが言った「魔法の使いすぎで〜」がリドルが言ったことになってます。初投稿で指摘して申し訳ありません!! (2022年7月24日 7時) (レス) @page28 id: 36990451b2 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ふうかさん» あっ!本当ですね!ご指摘ありがとうございます!訂正しました! (2021年1月4日 6時) (レス) id: 30c3420c66 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - 2ページ目の「魔法が使えないユウと炎魔法の、しかも火力の少ない力しか持たないリドルに枝が襲い掛かる」のリドルではなくグリムだと思います...気に障ったらすみません... (2021年1月4日 3時) (レス) id: 1bf0e3692e (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - はまぐりさん» ありがとうございます! (2020年11月25日 12時) (レス) id: 30c3420c66 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - やっっばいですね…めっちゃ面白いです! (2020年11月25日 12時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KK | 作成日時:2020年11月22日 9時