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いい香り。
不意にミツに遭遇したら
不意に抱きしめられて零れてた涙が更に溢れ出して止まらない。
「Aちゃん、どうしたの?」
私の背中をポンポンと叩いてくれるミツの手が大きくて温かくてこんな時に優しくされると涙の止め方なんてわからないよ。
「ミツ〜、うぅぅぅ、」
恥ずかしいとか
みっともないとか
その時は考える余裕もなく
ただ、ミツの腕の中で泣きじゃくった。
「Aちゃん。ここじゃなんだから、部屋入ろ?」
しばらくしてミツは少し急かすように私の肩を叩く。
私もそこで我に返って、ふん、ふん、と鼻声で返事をして持っていた鍵を鍵穴に差し込む。
「ごめん、ミツ、ありがと。」
二度と会うことのないと思っていた子に失態を見られたけど、今度こそ、会うこともない。
解錠してじゃあ、と手を振ろうとしたら
何言ってんの?と私の後を付いてくる。
「泣いてんのに一人にさせられないじゃん。」
「いや大丈夫。」
「大丈夫じゃない!」
あれ?話しながらエレベーターに一緒に乗り込み、
なんやかんや押し問答してる間にミツは私の部屋の玄関前にいる。
「早く開けて?もっとぎゅーしてあげるから。」
「はい?しなくていい!」
目が覚めた。
見知らぬ(?)男に泣き顔を惜しげも無く晒し
無防備な姿を見せてしまった事に今更ながら自己嫌悪。
「まったく、困ったお姉さんだね。」
はい?困ったガキだね?!
やれやれって眉を下げるミツに心の中で突っ込むけど
ミツは勝手に私の鍵を持つ手を動かして
鍵を開けて部屋に入って行ってしまった。
「ちょっとー、もういいよ、うん、ほんとに大丈夫だから。」
「そんなわけないでしょ?そんな風に泣くってよっぽどの事あったんじゃない?話し聞くよ?話すのが嫌なら、お酒、付き合うし。」
「べ、別にそんな事して貰わなくたって・・・、」
「もーっ、Aちゃん、ちょっとは他人に甘えたら?強がってると可愛くないよー?」
「か、可愛くなくて結構!」
なんなのよもうっ、
この子、年下のくせに偉そうでほんと調子狂うっ。
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みん(プロフ) - Haruさん» 移行ありがとうございます〜ミツはすでに居なくなったら寂しい人ポジには入ってきたから後は太輔をどこかへ...歌手のミツ見てみたいです(ソロ) (2021年4月8日 20時) (レス) id: 299204cd01 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» お忙しい中覗いてくれてありがとー!あやかちゃんは意外と藤北推しだしどっちに転んでもいいかしらぁ?(笑) (2021年4月7日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 久しぶりにきたら、もう1話終わっててびっくり!太輔とミツどっちをとるかのせめぎ合い楽しいな(^^) (2021年4月6日 21時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ninaさん» 私もね、ほんと、とりあえずビール飲みながら頭撫でくりまわしたいんですよとりあえず(笑)玉ちゃんのモデル設定にまで思いを馳せて頂いてありがとうございます!玉ちゃんに至ってはまだまだ未定です考えます(笑)またメッセ見てくださいねー♪ (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 歌ってほしいよねー(笑)期待に応えられるかわかりません!(笑) (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2021年2月19日 14時