猟奇的な同期 ３

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「あのね？さっきお姉ちゃんが帰国して章ちゃんの家にいるって電話があったから行ってきたの。」


「え？帰国早めたんだ。」


「うん･･･で、フランスで結婚するって聞いて。スミレ、北山の家で預かって貰えないかな？ってか北山の了承も得ず連れて帰っちゃった。」


「結婚？フランスで？なんか話し急じゃね？」


「私も、びっくりしてる･･･、」


「そうだったんだ。やっさんも帰るし、そうなりゃAが引き取るしかないもんな。全然いいよ。つかおまえもここへ引っ越してきちゃえば？」


「･･･え？」


「だって残業とかあったらスミレの散歩とか行けないし、お互い空いてる時に面倒見なきゃ、一人じゃ大変だわ。」


「･･･スミレが、いる、から？」




そんな理由で付き合ったばっかりで同棲、っていうのもなんだかなし崩し的で気が乗らない。



私の表情で何かを察したのか
北山は焦ったように頭をかいた。





「･･･ってのは言い訳で、･･･ほんとはAと今更別々に暮らすとかちょっと考えられなかったってのもあるけど･･･」


「･･･う、うん、」




素直にそう言われると嬉しい。


けど･･･本当にこのまま一緒に住んじゃっていいのかな？



あ、･･･私が離れないで、なんて言っちゃったから？



さすがにあれは重かったよね。
今冷静に考えると痛いっていうか。



婚姻届出す、とか言ってたけど
そんなの現実的じゃないし私の言葉で北山、追い詰められてない、かな？



もう、失うかもしれない、とわからない未来に怯えるのは止めたい。



そんな事より今、北山との付き合いを大事にしたいって思うようになってきたんだ。





「あのさ？北山？私、ずっと、とか口走ったけどさ？気にしないでね？重かったよね？引くよ、自分で何言ってんだって。」





あはは、って苦笑いするしかない。


あの時の言動を思い出すと顔から火が出そうな程恥ずかしい。





「･･･は？どういう意味？」





でも、私の間抜けなテンションなんか吹き飛ぶほど、冷たい声が聞こえた。




「えっ？あの、一生、とかさ？北山を縛り付けるのとか、付き合ったばっかりなのにありえなかったなって、反省したっていうか、」


「･･････おまえが気持ちに自信無くなっただけじゃねーの？離れんな、とかいなくなるな、とか口先だけでその気にさせやがって。思ってもねー事言うんじゃねーよっ、」





あ、あれ？
どうしてそんなめちゃくちゃ怒ってるの？

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