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北山さんの濡れた髪の毛が首元を擽って
その吐息を感じると経験した事のない、体の疼きに頭がクラクラする。



回されてる腕が、手が、背中にあって
その力が次第に強くなってる気がするのは気のせい?




「あ、・・・あのっ、北山さん?」



耐えきれなくなって声をかけてみる。



「・・・・・・慣らしとこうと思って。お互い。嫌?」









・・・・・・嫌なわけないです。






ただ、心臓が痛いくらい音を立てて
息ができないんですよ、



北山さんの体温が伝わってきて
初めての人の温もりがこんなにも心地いいんだ、って・・・。



初体験が北山さんなんて私ってばとてつもなく贅沢な人間だ、と今更ながら実感が湧いてきて期待とドキドキと不安と羞恥と、色んな感情がごちゃまぜになって頭がショートしそうだ。




どのくらい経ったんだろうか?



お互い無言で
北山さんの心臓の音がトクトク、と私の胸に刻まれて心地よくなってきた頃、部屋の呼び鈴が鳴る。






「バスローブ姿、見せたくないから俺受け取ってくる。」





私の体からゆっくり離れていって
彼氏みたいな言葉を残して入り口に向かった北山さんは
ワゴンを引きながら帰ってきた。





「美味そうだよ、じゃあ乾杯しますか。」




色とりどりな一口大にカットされたフルーツの皿と
ドライフルーツが盛り付けてある皿がソファの前のテーブルに置かれた。



ワインクーラーから出されたシャンパンを手際よく開けて、グラスに注いでくれる。



チン、といい音を立ててグラスを合わせて二人で飲んだ。



北山さんが終始優しく微笑んでくれるから
私もつられて微笑んでた。



やっぱり楽しい。



パークでははしゃいでたけど
今はまったく逆の空気が流れてて
静かで、リッチで、心地いい空間だ。



私が名古屋に帰ることになった理由や
仕事の事なんかを訊ねてくるから自然と饒舌になる。



私のつまらない話をうんうん、と静かに頷いて聞いてくれてすごく嬉しい。






口当たりがいいからあっという間にシャンパンの瓶は空になってる。






「・・・どうする?次なにか頼む?」




正直、このままの時間がずっと続いて欲しい。



でも、少しだけ体がふらついてきて
頭もふわふわするからこれ以上飲んで北山さんが視界からボヤけてしまうのがもったいない、



そう思ってると、そっと北山さんの手が私の持ってるグラスを手に取ってテーブルに置いた。

※→←※



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設定タグ:北山宏光 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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mora(プロフ) - 通帳確認してみようかしら。もしくは、2年くらい飲まず食わずならいける?笑 (2020年9月13日 14時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» そうなのよ、500万だよ?頑張ったらいける(?)貯めよう(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nayuさん» お得感出てきたよね?!(笑)うっかり払ってしまいそうになるー、ないけど(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» どの続編気になる?!またこっそり教えて(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いや、この話だいぶ長編案件なのよ。。そこまで書くと短編じゃ書ききれないなーって。だいぶ奥深い闇の長編になるでしょ?(笑)私も、宝くじしかねーなって思ったよ(笑) (2020年9月13日 13時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haru | 作成日時:2020年7月9日 21時

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