４１ ページ41
・
「･･･ごめんなさい。」
私の胸にある宏光の髪の毛を撫でる。
はぁ、ってため息とともにくぐもった声でどこまで覚えんの？って。
「宏光が来たのは、覚えてる。」
「そっから記憶なしっ？」
ガバっと頭を上げられてばっちりと目が合う。
ずっとお互い避けてたからこんな間近で視線が合うのが久しぶりな気がした。
「私、なんか、言った？」
「あぁ。自分でもわかんだろ？」
責めるように睨まれて目を伏せた。
「私がいなかったら？なんだ？桐谷部長と結婚出来るね、とか。別れたくないぃーって泣くし、宏光が好きぃーって喚くし。」
ひぇ･･････やっちゃってるわ。
「それが、Aの本音だろ？そんなに俺が好きなのに俺と別れて桐谷部長と結婚させたい？」
そんな訳ないじゃんっ。
でもっ、ほんとに今のままでいいのか不安で。
それでもぶんぶんと首を横に振る。
「あいたっ、」
おもっきり頭振って更に頭痛が激しくなって頭を抱える。
「ったく、そんななるまで飲むなって。」
起き上がってリビングに行った宏光はお水が入ったコップを持って来てくれた。
「･･･ありがと。」
でも、飲まずにはいられなかったんだよ。
そもそも宏光だって、桐谷部長が離婚したの黙っててさ。隠されると余計不安になるんだよ。
受け取ったコップをごくごくと飲んでると
ごめん、と宏光の声が聞こえた。
「･･･え？」
「そもそも、飲みたくなったの、俺のせいだもんな。」
「･･･そう、だけど。」
「ちゃんと腹割って話そう。悪かったよ、崎本部長の事で嫉妬してさ。Aを信じてたら大丈夫ってわかってんのに、どうしても嫌で。」
「それは、私も、だけど。」
いくら宏光を信じたくても、信じきれないのは
宏光が桐谷部長と、大恋愛、してたからだ。
「今日会社休もう。そんなんで行ってまた過呼吸とか心配だし。」
「えっ？大丈夫だよっ？二日酔いで休みます、なんて言えないしっ。」
「俺も休む。ほんとは土日話さなきゃいけなかったのに話せなかったから。今、ちゃんと話したい。」
「･･･私の、仕事、辞めるって話？」
「それも含めて話あんだ。」
なんだろ？
そういえばなんか話あるっぽかったよね。
結局ケンカしたまま、そのままになっちゃってた事を思い出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1064人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
haru070917(プロフ) - ありがとうございます。でも北山夫婦のこれからも知りたいかなまた書いて下さい (2020年1月20日 21時) (
レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» 本編読み終えて下さったんですね！長い時間お疲れ様でした^^;ありがたいです。続編というか完全に桐谷部長のお話になるのでまた、趣向が変わるかもです。が良ければお付き合い下さいーっ♪ (2019年12月21日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 完結お疲れ様でした！遅ればせながら、本編を読み終え、自分の気持ちの中でとても上がっている作品なので、また続編を書いて頂けるなんて、とても嬉しいです(^^)楽しみにしています！ (2019年12月21日 18時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» 素敵と言ってもらえてほっとしました。読み応えあるものを、と思っていたので嬉しいです(T＿T)こちらこそ、ずっとお付き合い下さってありがとうございました！！(^^) (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nanacoさん» スッキリできてたー？いつもラストは難しいなって思うよ^^;nanacoちゃんもずっと読んでくれてありがとー！スピンオフもよろしくね♪ (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Haru
| 作成日時：2019年11月23日 20時
