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･･･って私、ニカと付き合う事想像してんじゃん！なんてこと！




「こんな男、いないと思うけどなぁ、Aみたいに空回ってて、必要以上に頑張っちゃうような子が気楽に付き合える男なんて。」


「に、ニカ、私を誘惑してきてるね？」


「誘惑？そうだね。こうなりゃ俺と付き合ってメリットしかない事を刷り込ませてやってんの。」




それで他はさあ、とか次々とニカといるといい事ある、みたいな説明が始まって、私は何かの新興宗教の勧誘を受けてる気持ちになってきた。









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「･･･どう？俺、いい仕事するぞ？」






そうだね。そうだと思う。そんな気してきた。




「って、私をそんな風に誘導しないでっ、」



やっばい。ふらふらとニカと付き合ってしまいそうだったっ、



焦る私に、ニヤリと笑うニカは





「ちょっといいと思ってきてるって事だ。」



なんて嬉しそうによしよし、とか頷いてるから参る。



あれ？私、なんでニカと付き合わない、なんて決め込んでたんだろう？



こうして、二人で私の部屋にいてもちっとも違和感のない男の人。





無意識にニカの顔をじっと見つめてしまう。



そしたらゆっくりと私の方を向いたニカは最後の殺し文句で私を落としに来た。






「A、好きだよ。俺の最後の彼女になって？」






・・・・・・・っ、






「最後って･･･、」





「A以外の女とか考えらんないの。大事にする。」





なんで･･･、
なんでそんな事言うかな･･･、





「ニカっ、･･･、」




なんで、涙が出てくるのかわからない。
今日は泣きっぱなしで、涙腺が弛んでるんだ。
そう言い訳するけどほんとは違うってわかってる。



ニカの気持ちが切ない程伝わってきて
その想いが痛いのに嬉しい。







・・・・ニカが、愛しい。







「･･･抱きしめていい？」





いいよ。抱きしめて欲しい。
でもそんな可愛い事言えないから
ただ泣きじゃくってるとそっと抱き寄せられた。





「･･･いいって言ってないじゃんっ、」



とか言っちゃうのはもう強がりでしかない。
あっさりとニカに堕ちてしまった自分が情けなくて。



でも、




「ニカ、暖かいよ･･･、」



そしてやっぱりいい匂いがする、ニカの大きな胸の中は。

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