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※ ページ7

「別れよって言ったくせにこんな勝手言って悪いと思ってる。Aの気持ち試したんだ、最低だろ？


で、その結果あっさり了承されたと思ったらあっという間に次の男達が続々と出てきててさ？



ほんとに俺が馬鹿だった。
試したりしないで努力しなきゃいけなかったのに。




･･････許してくれないかな？」




ポツポツと言葉を選びながら
真剣な太輔の気持ちが伝わってくる。





「許すもなにもっ、･･･だって私のせいなのにっ、」


「だから違うよ。俺のせい。」






違うよ、臆病な私のせいなんだって、






困った私の顔を見て
眉毛を下げた太輔がまた抱きしめてきた。



今日は何度もこうして抱き締められてばっかりで
もうそれがやっぱり心地いいって思ってしまってる。






「この前、キス拒まれたの、超絶ショックだった、」


「あっ、･･･ご、めんなさい、」


「謝んなくていいんだって。彼女じゃないのに彼氏面して当たり前のようにキスしようとした俺が悪い。」



あの時は･･･
色んな事があって頭ぐちゃぐちゃで
その上太輔が急に現れて頭追い付かなくて。



でも、ほんとは思ってた。
別れよう、なんて言ったのは太輔なのに
なんでキスしようとするの？って悲しかったんだ。





「･･････したい、キス。」






したい？
したくない？



わからないよ･･･、







「してもいい？」







体を離して、真っ直ぐ私の目を見て訊ねられる。



どう返事するの？
また太輔の彼女になれるの？私は。



でも･･･太輔のその目で見つめられて
私をロックオンしてる太輔の唇に自然と視線が下りる。



その私の視線を合図に
ゆっくりと太輔の顔が近付いてきて
私はそのまま太輔を受け入れた。







軽く触れるだけで離れてく太輔。






「ありがと、」






そう言って柔らかく抱き締められる。





・・・やっぱり私、太輔じゃなきゃダメだ。




触れただけの唇、
ただ、それだけなのに気持ちが満たされて
一気に幸せになれる私は本当に簡単だ。



それだけ太輔しか見えてないんだ、やっぱり。



思わず太輔の背中に手を回して強く抱きしめ返すと
太輔も同じ強さで抱きしめ直してくれる。





「太輔、好き、」


「うん、俺も、好き」






なんだ、言葉にすれば本当に単純明快だ。







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