You love me？

※ ページ39

そう思って
Aからの連絡を待ちながら二ヶ月が経とうとしてた。




･･･もしかして、あいつ他に誰か好きな人でも出来たのかな？



本気でなんの音沙汰もなくて
俺にもう興味なくなったんじゃねーかって考えると沈む気持ち。今更だよな。



共演者とか？
ありえるし、なんなら既に付き合ってる、とか言われても不思議じゃないキャラだ。



それとも、男なんてどうでもいいくらい
本気で役に集中してんのかな。



俺がそのタイプっつーか。
仕事が忙しくなると彼女の事とか普通に忘れちゃうから。



でも、あんなに好きだ好きだと連呼してたAみたいな子が、俺と同じタイプとは思えないけど･･･。



でも、あの稲掛Aだぞ？
あれだけ人気作に出演しててずっと主役級ばかりの役で、今も第一線でずっと頑張ってるんだ。



それだけ命かけてやってないと今の人気と実力はないはず。




とにかくテレビの中のAを見てやろう。
そう思って録画してたAのドラマを選択する。





・・・・・なんだよ、かっこいいわ。





これ、めちゃくちゃ頑張ってる。
こんな稲掛Aは見た事がなかったし
また新たな幅が広がったみたいで更に人気出そうだな。



･･･負けてらんねーわ。



俺も、ドラマ頑張ろう。
自然とやる気がみなぎってくる。






でも、その前に。



初めて俺からかける電話。
Aの反応はどんなだろう？



あ、いたっけ？くらいの存在に格下げされてなきゃいいけど。



でも電話口で聞こえる声は
いつもと変わらず嬉しそうにはしゃいでる声で
ドラマの中のスカした役のAばかり見てたから、少し心が和らいだ。







でも、まだ二人で会えない慎重な俺。





ちゃんとAの顔を見て、
自分の気持ち確認しようって思った。




それなのに
俺から誘う前にしびれを切らしたAが二人っきりになりたい！！と唇を尖らせてる。



可愛いやつ。



まだ、俺の事変わらず好きみたいだ。
その気持ちが確認されただけで
俺はもうAの事、これから大切にしていこう、って決めた。






とりあえず家に来てもらって
初めて二人きりの空間。



俺はそもそも何とも思ってない子なんて家に上げないからこんな状況久しぶりだ。

※→←※

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す