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先にシャワーを浴びてAさんを寝室のベットの上で待つ。
お揃いのバスローブに身を包んでドアを開けたAさんに、おいで、と手招きした。
誘導されるまま、大人しく俺の膝の上に跨るAさんのバスローブの紐を解いた。
「・・・・・・痛い?」
見つけたくなかったけど、二の腕の上の辺りと脇腹の所に大きめの赤紫色に染まった痣。
この前あった右肩の痣は綺麗に消えていて少しほっとする。
「・・・平気。」
なんて事ないように言って俺に抱き着いてくる。
目の前に来たその首筋の後ろ。
明らかにわかりやすいキスマークが付いていて、痛々しい痣を見た直後なのもあってふつふつと怒りが込み上げる。
わざわざ本人が気が付かないような所に付けるとか、趣味悪い男。どんな愛情表情だよ・・・、
俺は静かにその歪んだ愛で付けられた痣一つ一つに優しくキスを落としていった。
「Aさん、めっちゃ会いたかったよ、俺、」
俺のキスに感じてもう蕩けてるその目。
そんな顔、俺にしか見せてねーだろ?
「・・・私も。でも仕事場で太輔見てるだけで頑張れた。」
「そんなの俺全然足んないんだけど。」
「でも会えないよりマシだから。」
そう言って俺を押し倒してきた。
長い髪をかき上げながら俺の両手を縫い止めるAさんに心臓が加速する。
このドキドキはただ、恋してて楽しい、だけの単純なものではなくて、Aさんに対しての不安や心配も手伝って胸が苦しい。
「・・・嫌な事、全部忘れさせてやるよ、」
この一瞬だけでも。
じゃないと俺と一瞬にいる意味ないだろ?
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スタイリストとして付き合いの長いAさん。
デビューしたての頃から専属で付いてくれて
若かった俺にとってAさんはなんでも頼れるお姉さん的存在だった。
俺より六つ歳上なだけ。
今思えばなんて事ない年の差だったけど
その頃の俺にはひどく大人の女性に見えてた。
だいたい俺に似合う服をいつも用意してくれるから
自分で服を買いに行った事なんてほとんどないかも。
Aさんの選ぶ服を着る。
その事が俺の自尊心を高めてくれた。
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Haru(プロフ) - やっぱりじゅんさんだったんですねー♪早速コメありがとうございます(^^)毎日読んで下さってるとは!!毎日更新頑張りたいです!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年12月3日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
じゅん(プロフ) - こんばんは!遅くなってごめんなさい!そうです。青い鳥の方でもお世話になっております。Haruさんの作品は毎日読んでます!これからもよろしくお願いします (2019年11月30日 3時) (レス) id: dccac60caa (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - じゅんさん» じゅんさん♪間違ってたらごめんなさい、青い鳥のじゅんさんですか?だいぶ前に完結してるのにコメありがたいです(^^)しかし、私もやはりレッドが1番好きです(笑)←北山担なだけかもですが(笑) (2019年11月21日 23時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
じゅん(プロフ) - こんにちは!年上シリーズ大好きです。やはりレッドが私にはささります。北山さんに拗らせるの得意です♪(笑) (2019年11月21日 8時) (レス) id: dccac60caa (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - Haruさん» 拗らせてますね(笑)特にソロ活人は(笑)ただみっくんならどんな関係でも良いなあ(笑)このREDの彼女のように特定な関係じゃなくても良いとか思う。自由がなくなるのは嫌かも(^_^;) (2019年9月8日 23時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年5月27日 18時