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「ただいま。」
「お帰り、タカシ、北山どうだった?」
「⋯まだ熱も下がらないみたいだし辛そうだったよ。」
「⋯そうだよね。⋯タカシ、行ってくれてありがとね?」
「⋯Aさんがお礼言う事じゃないでしょ。オレも心配だったから。」
「そ、そうだよね?ごめん。」
・・・どうしよう、
タカシがやっぱりいつものタカシじゃなくて
帰ってからずっと目も合わせてくれないし
どう接していいのかわからない。
やっぱり怒ってる⋯んだよね?
どうしたらいいかわからなくて
とりあえずコーヒーでも淹れようとタカシに背を向けてキッチンに向かおうとした瞬間
「Aさん⋯、」
後ろから不意に抱きすくめられる。
⋯ほんとに嫌な思いさせた。
私を羽交い締めにしてるようなタカシの腕をぎゅっと掴むように抱きしめる。
「タカシ、ほんとにごめんね?」
「⋯ずっと謝ってばっかじゃん⋯」
「だって⋯、「オレ、別れたくないよ⋯」
私の肩に顔を埋めて小さく呟くタカシに泣きそうになる。
「⋯私も、別れたくない⋯」
こんなふらふらしてる私でもまだ一緒にいてくれる?
「オレはAさんが好きだよ。」
「私も、タカシが好きだよ?」
「⋯それは、ミツよりも?」
背中からの体温が無くなったと思ったらタカシの方へ向かされる。
⋯北山よりも?
比べられないよ⋯
肩に手を置いて私を見据えるタカシの目は
私の気持ちを試すように真剣に見つめてくる。
「だって、私はタカシがいないとダメなの。」
「答えになってないよ。」
「⋯っ、タカシ?お願いっ、タカシが必要なのっ、」
だから別れるなんて言わないで?
「Aさん、どっちか選ばないと前に進めないよ。」
「⋯だから私はタカシじゃなきゃダメだって言ってるっ、」
タカシが離れてく恐怖しかなくて
堪えきれず涙が零れる。
・
「⋯もうその言葉だけで充分だよ」
そう言って苦しそうに顔を歪めて
息も止まるくらい力一杯抱きしめられた。
「別れよ⋯」
・・・だから嫌だって言ってんじゃんっ、、
でも苦しいくらい抱きしめられてて
声を出す事が出来なかった。
・
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Haru(プロフ) - ぴのさん» わざわざこちらにも!ありがとうございます!ほんと、ぴのさんのコメがずっと引っかかっててお陰様で物語のエンドが見えてきました(^^)ガヤさんの気持ちなんて考えもしてなかったので(笑)こちらこそ、ありがとうございます! (2018年11月20日 10時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - ありがとうございますm(__)m 私の妄想で…ガヤさん、嫉妬させていただき…なんだか、私も作品に参加できた気持ちで、嬉しいです。毎日 更新が楽しみです。 (2018年11月19日 19時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ぴのさん» ガヤさん、来ましたよぉー!(笑)ガヤさん、今後四角関係参入できるか!?まだわからないですがそちらもハラハラしながら続き見ていただければと思います♪ぴのさんを思い浮かべながらガヤさん嫉妬させてみました(笑) (2018年11月16日 17時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - きたきた〜ガヤさんの、ほどよい嫉妬(>_<) タカシの存在の大きさも、ハラハラです!でも…やっぱり北山君なんですよね。弱気な北山くんに、どう向き合うのか楽しみです。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - kanonさん» 断腸の思いですよ、タカシぃ(TT)タカシが報われるようにしたいんですがまだノープランです(いまだに笑)続きすみません^^;今アップしましたのでまた読んで下さいね♪いつもお忙しい中コメントありがとうございます(^^) (2018年11月15日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月1日 13時