97 北山side ページ2
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「悪いけど桐谷と北山が言ってる話は信じられないな。何かと仕事関係でコンビ組んでたの知ってるし。桐谷が北山を可愛がってるのは誰が見たって一目瞭然だったんだから。」
接待旅行やパーティなんかには必ずオレを連れてってくれてたのがここへ来て仇になるとはな。
さすがに誤魔化せないか。そうなると。
「まさかそこまで可愛がってるとは思いもしなかったけど」
なんてため息付きながらビールを半分くらい一気飲みしてる。
オレもさっきから喉がカラカラで
差し出されたビールよりも水が飲みたくて堪らなかった。
変わりになんの味もしないビールを無意識に体に流し込んだけど喉の渇きは一向に収まらない。
「内田くん?もう見逃してくれない?」
ようやく自分の意思を話し出した麗華さんに内田部長は容赦なかった。
「⋯目覚ませ。いい機会だったんだよ、オレに見られたのは。おまえはただのうちの社の社員って訳じゃないんだぞ?」
それを覚悟の上で結婚したんだろ?って。
_____次期社長の嫁
もしかしたらその肩書きは麗華さんの重荷になってたのかもしれない、とふと思った。
「とにかく同じ部署にさせておく訳にはいかないから。」
「私が!⋯異動するから。お願いっ。」
「⋯無理に決まってんだろ?小沢専務の指示もなしに、そんなこと出来るか?とりあえず北山の行き先考えるから。」
・・・恐れてた事がついに来た。
社内でも会えなくなっちまったら
本当に終わりだ。
強制終了。
許されない恋をしてた終わりなんてこんなものだ。
「北山?おまえが出来る奴だってのは知ってるし悪いようにはしない。だからもう桐谷の事はここでキッパリ諦めろ。わかるな?」
⋯内田部長はかっこいいわ。
オレ達の事を上に報告する訳でもなく
ここで解決しようとしてくれる所は感謝するしかないはずなんだ。
⋯でもオレ達の関係を他人に終わらせられる事がどうしても我慢なんなくて拳を固く握り締める。
・・・それでもどうしようもない。
血が滲む程唇を噛み締めて
わかりました、って言うしかなかった。
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Haru(プロフ) - ぴのさん» わざわざこちらにも!ありがとうございます!ほんと、ぴのさんのコメがずっと引っかかっててお陰様で物語のエンドが見えてきました(^^)ガヤさんの気持ちなんて考えもしてなかったので(笑)こちらこそ、ありがとうございます! (2018年11月20日 10時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - ありがとうございますm(__)m 私の妄想で…ガヤさん、嫉妬させていただき…なんだか、私も作品に参加できた気持ちで、嬉しいです。毎日 更新が楽しみです。 (2018年11月19日 19時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ぴのさん» ガヤさん、来ましたよぉー!(笑)ガヤさん、今後四角関係参入できるか!?まだわからないですがそちらもハラハラしながら続き見ていただければと思います♪ぴのさんを思い浮かべながらガヤさん嫉妬させてみました(笑) (2018年11月16日 17時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - きたきた〜ガヤさんの、ほどよい嫉妬(>_<) タカシの存在の大きさも、ハラハラです!でも…やっぱり北山君なんですよね。弱気な北山くんに、どう向き合うのか楽しみです。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - kanonさん» 断腸の思いですよ、タカシぃ(TT)タカシが報われるようにしたいんですがまだノープランです(いまだに笑)続きすみません^^;今アップしましたのでまた読んで下さいね♪いつもお忙しい中コメントありがとうございます(^^) (2018年11月15日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月1日 13時