10.『ヒプノシスマイクを不良達から身を呈して守った時の彼ら』【F.P】&【麻天狼】ver ページ10
▼設定詳細は前話に記載。
【F.P】ver
飴村乱数
「ホント意味分かんないよね、君って。本当、意味分かんない…」
目の前でいつもの飴を咥えながら曇った表情をしていた。どれだけ彼女が大丈夫だと告げても、巻かれた包帯やガーゼの下にある傷が消えるわけでは無くて。そんな傷を負ってまで守る価値のあった物なのか、彼には分からない。
夢野幻太郎
「こんな惨劇は小説にすらなりませんから、早々に終わらせるとしましょうか」
誰がこんなつまらない展開を期待して、読者が出来ようか。いつもなら口から出る皮肉めいた嘘も脳内を巡るだけで、目の前で起きている事は現実だから。例えこれがフィクションだと言われても、笑える訳がないと振り上げられた男の腕を掴み上げた。
有栖川帝統
「何やってんだ馬鹿野郎！！そんなモンほっとけ！！」
衝動のままに動く彼は、彼女が自身のマイクを抱えて蹲る姿を見た瞬間に足は出ていた。輩共を伏した後、彼女の腕を掴み顔を見ようとすれば、それよりも前に差し出される傷一つついていない綺麗なままのマイク。息を飲んだ彼は一瞬で感情が昂り、気付けば怒鳴っていた。
【麻天狼】ver
神宮寺寂雷
「無茶はしないと約束した筈だ。それが例え、私の為だとしても許せはしないんだよ」
悲痛な顔で彼女を自身の病院に運んでいる間、ずっと鈍い銀色を放つマイクを睨んでいた。守る事も出来る道具が、一瞬で大切な人の命を危うくさせる物に変わった事が憎くて。そして、何よりも自分の身を危険に晒した彼女の事がどうしても許し難かった。
伊奘冉一二三
「お願いだから、もう二度と辞めて。マイクは替えがあっても、君は代えなんか居ないんだから」
彼女の為にと用意しようとした紅茶だが、震えた手がカップを掴めずにそのまま重力に逆らわずに落ちていく。静かな病室に響いた鋭い音に驚いた彼女に、ごめん大丈夫だと笑って答えて破片を拾う。濃い茶色の水面に映った自身の顔は未だ酷く怯えていた。
観音坂独歩
「お前が死ぬ理由が俺のせいだなんて、そんなの何があっても許せねぇよ」
そんなのいいと叫ぶ彼に、彼女は何も答えずにただ振り下ろされる拳や足に耐え忍ぶ。鈍い音と耳障りな笑い声に、彼の精神は切れた。気付けば地面に蹲り痛みに悶える不良達と、自分の名前をか細く呼んでこちらを見上げる傷だらけの彼女。優しく手を伸ばせば、綺麗なままのマイクを手渡されて涙が溢れた。
如月さん、リクエストありがとうございました。
11.『寒いと呟いた時の彼ら』【B.B】&【M.T.C】ver→←9.『ヒプノシスマイクを不良達から身を呈して守った時の彼ら』【B.B】&【M.T.C】ver
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はるぴす(プロフ) - 私も飼っている猫が具合悪い時にとても心配でしたのでお気持ち察します。猫ちゃんの看病、無理のないほどに頑張ってくださいね。 (2019年6月3日 20時) (
レス) id: 33a3e8dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
曼珠沙華 - 猫ちゃんの看病頑張って下さい。 (2019年4月17日 22時) (レス) id: efdd7a4b53 (このIDを非表示/違反報告)
ノ(プロフ) - いつも拝見させていただいています。猫さんのご病気が完治することを祈ってます。 (2019年4月16日 23時) (レス) id: ac3347765c (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 /(プロフ) - 続編スタート 、おめでとうございます !! タイトル見てもしかして 、と思えば予想通りで驚きと共に嬉しさが込み上げてました 。更新頑張って下さい !! (2019年4月6日 1時) (レス) id: 49075ec576 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - リクエストを受け付けてくれてありがとうございます！ とても感動しました！ (2019年4月5日 23時) (レス) id: 330d4f149f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：けしん | 作成日時：2019年3月27日 5時
