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ついに、高所作業車を使った特訓が開始された。
「風丸、行くぞー!」
「おう!!」
内容は簡単だ。
メンバーのそれぞれが、高所作業車に乗った円堂から落とされるボールを、円堂が居る高さまで蹴りあげるというものだ。
暫くして、様子を見ていた用務員───古株がやって来て声をかけた。
「よォ、精が出るなぁ。」
「古株さん!!」
「この間の尾刈斗中との試合、見せてもらったよ。良かったなぁ、まるで……
───イナズマイレブンの再来だなぁ!」
“イナズマイレブン”という言葉に、顔を傾げる円堂。古株は「円堂大介の孫が知らないのか?!」と驚いて、話してやるために休憩を持ちかけた。
“イナズマイレブン”とは、40年前に雷門中学校にあった伝説と呼ばれるサッカーチームである。そして、円堂の祖父───円堂大介は、その“イナズマイレブン”の監督であったそうだ。
FFにも出場しており、古株は世界とも戦える程であったと絶賛した。
「よォし!俺、絶対“イナズマイレブン”みたいになってやる!!爺ちゃんみたいに!!!」
円堂はその場で立ち上がり、意気込んな様子で拳を握る。その様子を雷門イレブンは呆れた様に、そして見守る様に見つめる。
「1人でなる気かよ。」
『君だけで意気込んでどうするんだ。
こういう時は、
「勿論だ、皆でなるんだよ!!
なッ、
円堂に声に、雷門イレブンは大きな声で応えた。
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作者名:鷹羽 | 作成日時:2021年2月19日 3時