お兄ちゃんはスーパースター【Kazuma.K】

お兄ちゃんはスーパースター ページ16

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「あらAちゃん、おはよー」

「あ、陸さん。おはようございます」

「慎さ、翔平にタピオカの旅に連行されちゃったんだ」

「そうなんですか、(笑)」



陸さんは、キッチンから顔を覗かせていた。

すると、コップを4つ持った壱馬さんが私を見て言った。



「Aちゃんの私服初めて見たわ。全身24やん」

「壱馬でも見たこと無かったの？じゃあレアじゃん」

「まぁ俺ら会って2日目なんすよ」

「あ、そうなの？」

「初日からハプニング続きやったよなー？(笑)」



壱馬さんは、悪戯っぽくニッと笑った。



「それはもうほんとに忘れてください……。」

「なになに、気になるじゃん」

「陸さんホントに聞かないでくださいお願します」

「ですって、陸さんどんまいです(笑)」



陸さんは壱馬さんにそう言われると、耳としっぽが垂れ下がった犬のようにしゅんとした。

……この陸さんを見ていると、あの日の壱馬さんの姿を思い出す。



「ほら、Aちゃんも陸さんもご飯食べましょー」



ほくちゃんはそう言って、美味しそうな料理を運ぶ。

料理がすごく上手なことは知っていたけど、まさかここまでとは……。



「ほ、北人さんっ！」

「っ、ビビったぁ、どしたの？」

「お料理！お料理教えてください！」

「んふ、そんなこと？全然いいよ(笑)」



脳内パラダイス大開催中……。

あのほくちゃんにお料理を……。

でもいざとなると緊張するだろうな。……いや、絶対する。

料理どころじゃないよね。



「……あかん、Aちゃんどっか行ってしもた」

「……なんか俺悪いことした？」

「……とりあえずほくちゃん、Aちゃん戻して？」

「あ、はい、頑張ってみます」









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