敦君に成り代わったからてっきり太宰さんに拾われると思っていたのだが………【文豪ストレイドッグス】【中島敦成り代わり】

予想外21 ページ23

貴方side

『りゅ………』

私は名前を呼びそうになってすんでで止めた

『(危ない、今の私は龍のことを知らないことになってるんだ)』

いつもの癖で呼びそうになった………

芥川「お初お目にかかる、僕は芥川、そこな小娘と同じポートマフィアの狗」

『(なんか、変な感じ……)』

龍のその言葉遣いも聞きなれないけどあの私を見る目付きもいつもと違う
私は龍の態度の違いに少し驚いていた、勿論、そんなことはわかっていたはずなのに……

『(なんか、やだな……)』

私がそんなことを思っている間にも話は原作通りに進んでいく
樋口さんが龍に平手打ちをくらい方頬をおさえる

『私を生け捕り………』

私は二人の会話のなかにあったとあるワードを呟いた、そして、その私の一人言を龍は漏らすことなく聞き取った

芥川「もとより、僕の目的は貴様一人なのだ人虎、そこに転がるお仲間は言わば貴様の巻き添え」

『巻き、添え……』

龍の後ろで血を流し力なく横たわる二人に視線を向ける
巻き添え、いったい何の？そもそも、ポートマフィアであるはずの私が何で同じポートマフィアに狙われるの？私、何かした？何か、失敗でもしたの………？

芥川「貴様は生きているだけで周囲の人間を損なう」

視界が滲み始めた
あれ、何で私、泣いてるんだろう………

芥川「っ！…………異能力、羅生門」

私の真横ギリギリを黒獣が通過した

芥川「生け捕りが目的だが抵抗するならば、次はお前の足を奪う」

私はただただ龍を見上げることしか出来なかった

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