33,「魘魅」 ページ33
すると、近藤さんが雰囲気を壊す様に明るい声音で新八君に話し掛けた。
近藤「かくいう新八君!!お妙さんは元気?結婚とかしてないよね?大丈夫だよね?更に綺麗になっちゃったりしてるの?」
……やっぱり近藤さんは妙ちゃん一筋らしい。
まァ私も妙ちゃんがどうなったかは知りたい所だけど…どうなんだろう。
______ガッ、
『!』
新八「触るなと言ったのが聞こえなかったのか」
が、新八君は妙ちゃんの話をした途端目の色を変え…近藤さんの顎を握り潰さんばかりに強く握りしめる。
そしてそのまま踵を返し、去っていってしまった。
どうしたんだろう。妙ちゃんの事になるといきなり…
神楽「…今日の所は私も帰るわ。気が向いたら…またね」
私が思案していると……新八君に続き、神楽ちゃんまでもが定春を連れて去っていってしまった。
『………』
__________
______
___
その晩桂一派と誠組の間では宴が開かれていた。
皆が酔いながら騒ぐ中……桂君は木張りのベランダで外を眺めている。そして、それを私と銀時君は見ていた。
_____外は雷が鳴り始めている。
桂「奴が居なくなってもう五年か…」
桂君は、そんな中物思いに耽っていた。
彼ならば銀時君について、知っているのだろうか。
『ねぇ、銀時君は白詛を止めようと消えたんだろう?けど行方をくらませたのは白詛が出る前から。どうして白詛が蔓延する前にその存在を知っていたの?』
銀時君と白詛の、関係を。
桂「銀時は…江戸に白詛が起こる十五年前、既にそれに出会っていたのだ」
『……え…』
十五年前…?って…
『攘夷戦争時代……』
銀時「!」
アイコンタクトを取って「知っていたのかい?」と聞いてみるが、銀時君は眉間に皺を寄せて首を振るのみ。
桂「十五年前…長期化する攘夷戦争を終結させようと幕府方がある戦に用いた傭兵部隊があった」
桂君は、表情を変えずに白詛について話していった。
桂「ひとたび戦に出るや星が使い物にならなくなる程の甚大な被害を生む為…いつぞやから“緊忌の存在”とされ、歴史の闇に埋もれた者達……」
その一言一言に、銀時君は目を見開いていく。
桂「星崩しの異名をとる忌まわしき存在…その名を」
「魘魅」
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夢花(プロフ) - 実珠さん» naluhodone☆wakaruwa☆ (2021年5月9日 20時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 夢花さん» そうなのよ……銀魂男子は絶対そういうの大切にすると思うのよ…… (2021年5月9日 20時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - てか、夢主ちゃん死してなお愛されてるのね…ぐへへへへ←は? (2021年5月9日 20時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 実珠さん» おk!暇やったら見るわ!呪術廻◯戦といい銀魂といい…ネトフリでみなきゃいけないのが増えてきたぜ☆嬉しいけどね☆ (2021年5月9日 20時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
実珠(プロフ) - 夢花さん» あ、でも夢主が真選組だからちょっと意味分かんないかも。これもネトフリでやっとるで。銀魂完結編、って調べれば出てくると思う (2021年5月9日 18時) (レス) id: 5eb1e7fab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2021年1月6日 14時