151.捜索 ページ24
蜂蜜side
正美を探すのは、2グループに分かれてする事となった。
一つ目は、この辺の道に詳しい天月さん、luzさん、まふ君。
二つ目のグループは歌詞さん、そらるさん、そして私。
歌「月弥ちゃん、これ持ってて」
シェアハウスを出て歩き始めて、歌詞さんが私に渡したのは懐中電灯に似たような筒状の物。
『え、なんですか?これ』
歌「ん?護身用のスタンガンだよ。シェアハウスにあったから持ってきた」
『へ、へぇ···』
少し引きながらそれを受けとる。
そ「へー、そんなのあったんだ」
ほんとそれですよ
というか歌詞さん平然とスタンガン持ってきますけど普通に持ち歩いてたらただの危険人物ですよ??
10分位歩いていると、何処からか人の声と物と物がぶつかり合う音が聞こえてきた。
そ「···なんだろ、これ」
そらるさんが眉を潜める。
歩くにつれ、その音は大きくなっていく
「─────っ!」
「──────」
角を曲がった所にある公園が視界に入った途端、私は、いやそらるさんも歌詞さんも走り出していた。
桜「月弥···そらるさんっ、歌詞さん、なんで···」
『は!?なんで!?お前がなぁんにも言わずどっか行くからでしょ!』
一番手前にいた男の人にスタンガンをぶちかまし、正美に駆け寄る。
正美の着ていた服は公園の砂で汚れていて、所々破けていた。
そして身体中に痣や傷を作って、座り込んでいた。
歌「正美ちゃんっ、大丈夫!?」
そ「なんで何も言わず出てったの」
二人の声が聞こえた方に目を向けると、私が最初にスタンガンをかました人の他の二人が地面に横たわっていた
そして二人が私と正美の前に来ると、しゃがんだ。
そ「···このまま誰も来なかったら、どうするつもりだったの」
そらるさんの声は、やけに静かだった。それは、そらるさんの静かな怒りを表しているのだろう
桜「────ごめんなさい」
それに対して、正美は素直だった
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作者名:月見だんご | 作成日時:2017年8月21日 23時