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175話 「俺氏、脳筋疑惑」 ページ31

『ったく仕方ねえなあ』
「よっしゃ!流石は山田一郎亜種」
『それは自画自賛じゃね?』
「うわ、マジじゃん!恥っず!」

げらげらと腹を抱えて笑う。
笑っているとわしゃわしゃと頭を撫でられたので、俺も一郎の頭を撫でる。一度も染めたことがないのだろう綺麗な黒髪の手触りが素晴らしい。

「……」
『どうした?』
「いや、よく考えたらお前推しの顔だったから」
『なに?今更ながらキンチョーしちゃったんですかいちろー君は』
「ちっげえっての!!」

ぐいーっと頭を押されて「あいたた!」と声を上げる。
それにまた二人で笑って……なんだコレ。








暫くぎゃーぎゃーと騒いでいれば参考書を片手に三郎が入ってきた。
その時に時計を見た一郎が何やら声を上げてパタパタと部屋を出て行ってしまったので首を傾げる。
一方三郎君は麦茶をグラスに注ぎながら参考書とにらめっこしており……社会か。
静かにソファから立ち上がって三郎の後ろに回り込む。ふむふむ、日本史のお勉強ですか。
急に声をかけても驚かせるだろう。彼がグラスを置いたのを見計らって肩をチョンチョンと叩いた。

「うわっ!………びっくりした」
『ゴメン、驚かせるつもりはなかったんだけど……何勉強してるのかなって』
「歴史ですけど……」

参考書を指しながら聞けば少し怪訝な顔をしながらも返される。
細々と書き込まれた参考書を見れば自分が勉強した冊子を見ているわけではないが懐かしくなる。

『俺も勉強したなあ……定期テストとか懐かしい』
「えっ!?」
『おいコラ何に驚いたんだ』
「い、いえ。その……性格とか喋り口調とかで勝手に判断したんですけど」
『ん?』
「てっきり、二郎と同類なのかと」
『……要するに脳筋バカって言いたい?』

結構心をえぐられた。そりゃあもうグリッとやられた。
なんなら血を吐きそう。ぐふう。はははと乾いた笑いを溢せば三郎君が慌てている。

『あ、違う。別に怒ってないよ。もとから怖い顔してるだけだから。同類ね、ごめんごめんまあその衒いもあるから』
「そうじゃなくて……その」

あ、飲み込んだ。

『どうした三郎君。言いたいことあるなら言わねーと、な?怒んねえから』
「……僕の事、勉強ばっかりする生意気なガキだって思ってるかなって思って」

尻すぼみになって行く言葉にパチパチと目を瞬かせてしまった。
夕飯食べている時も勝気で二郎とギャーギャー言い合っていた。口喧嘩では三郎君に軍配が上がりそうだなと微笑ましく見ていたけど。

176話 「俺も一桁」→←174話 「金レイア、銀レウスは希少種です」



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マカロニ - 夢野さんとの絡みが凄く楽しみです。どのように知り合うのか…。これからも楽しみにしています。 (2019年5月6日 20時) (レス) id: 9866c7f19c (このIDを非表示/違反報告)
蛇58(プロフ) - 推しってONE PIECEでの推しとかだと思った〜マジびっくり (2019年4月8日 23時) (レス) id: 0dda0db49d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - バイオお好きなんですね……私も大好きです。母がガチ勢です。一章の泣けるぜとあうんから察してましたけどばいおおおお((作者さんと語りたいですアシュリーのぱんつとレオンの尊さとエイダ様の美しさについて。面白いです!!更新頑張ってください! (2019年3月24日 0時) (レス) id: bd41a59bf6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - こ、これからもお体に気をつけて頑張ってください!( *`ω´) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
椿 - も、もう…しゅき、しゅきすぎる………!(語彙力の低下) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作戦隊長 | 作者ホームページ:tp://  
作成日時:2019年3月22日 22時

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