171話 「最近ハマっているラノベの主人公」 ページ27
「いや、申し訳ねえ……ホントに取り乱しちまって」
あはは、と恥ずかしそうに笑う二郎の兄ちゃん……山田一郎と名乗った彼と向かい合って座っている。そこに二郎の弟である三郎君が湯呑をもって現れた。二郎は着替えに行っている。
俺の目の前には先ほど三郎君が置いてくれた湯呑のほかに本が一冊。いわゆるライトノベルと呼ばれるものだ。俺も図書館に置いてあったのを過去に読んだ経験があるので知らないわけではない。
「確かに……似てますね。Aさんと」
『俺、こんな綺麗な顔してねえと思うんだけども』
「いや、この辺りとか雰囲気とか目の感じとかそっくり」
割とガチのトーンで熱弁されてしまっては「お、おうっす」としか言えない。
どうやらさっきの一連の流れの原因はこのラノベ……「帝国暗殺部隊の隊長、コンビニ店員にジョブチェンジ！！？」であるらしい。
なんでも最近一押しのラノベでその主人公である「クレイ・ドラグノフ」に一郎は心奪われ……いわゆる「最推し」のキャラだそうだ。表紙に描かれているのは黒髪ロングヘアーで赤目、凛々しい顔をした美人さん。片手に太刀、片手に銃を持っている。が、背景はコンビニだ。
帝国軍に付随する暗殺部隊の長として国の為、任務の為にいかんなく猛威を振るっていた彼女がひょんなことから異世界に飛ばされ、コンビニ店員としての生活を余儀なくされる……そんな話。………なんか親近感あるな。
主人公の生きざまと性格、仲間とのうんたらかんたらと語りだしたのを三郎君が何気なく止めて話を戻してくれた。
「それでいち兄は拝んでたんですね」
『なんか……すんません。本人じゃなくて』
「謝んなくていいって！どっちかというと謝るのは俺の方だから」
少し照れ臭そうに笑う一郎はおひさまみたいだと思いました。
アレ？作文？
二郎が戻ってくると三人が夕飯の支度を始めた。
(相当座っててください的な抵抗にあったがどうにかこうにか)俺も混ぜてもらって準備完了。全員の目の前にカレーがいきわたったところで長男が号令をかけた。
「いただきます！」
『「「いただきます！！」」』
ぎゃーぎゃーとにぎやかな食卓。
カレーはとても美味しかった。
三郎君は宿題しに行くと言って部屋に引っ込み、二郎は風呂に行った。
リビングのソファに座ってスマホをいじっていると麦茶の入ったグラスを持った一郎が隣を示す。
「いいか？」
『もちろん』
手渡されたグラス。一気に半分ほど飲み干した。
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マカロニ - 夢野さんとの絡みが凄く楽しみです。どのように知り合うのか…。これからも楽しみにしています。 (2019年5月6日 20時) (
レス) id: 9866c7f19c (このIDを非表示/違反報告)
蛇58(プロフ) - 推しってONE PIECEでの推しとかだと思った〜マジびっくり (2019年4月8日 23時) (レス) id: 0dda0db49d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - バイオお好きなんですね……私も大好きです。母がガチ勢です。一章の泣けるぜとあうんから察してましたけどばいおおおお((作者さんと語りたいですアシュリーのぱんつとレオンの尊さとエイダ様の美しさについて。面白いです！！更新頑張ってください！ (2019年3月24日 0時) (レス) id: bd41a59bf6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - こ、これからもお体に気をつけて頑張ってください！( *｀ω´) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
椿 - も、もう…しゅき、しゅきすぎる………！(語彙力の低下) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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