求婚鬼ごっこ【柱】

キュン認めない ページ32

｢帰る｣
『あー帰れ！帰った帰った！
はよ帰れ！ほら5秒以内だ！3,2,』
｢それ3秒だろ｣
『しらねー！はい帰れー！』

獪岳帰っていきましたー！いぇーい！
しかし珍しいなぁ獪岳から訪問してくるとは！

｢あいつぁ...おめェを大切に思ってんだろォな｣
『んじゃなきゃあんな話不死川にしねーよな』
｢あァ。そうだなァ...｣
『はーーー...不死川に知られたァァ！ってかあいつなに、心情読めんの？？え？怖いんだけど？』

よーし！改心だ！完全に女捨てたる！
自分の容姿少し変えたら変わるかもしれねーしな！

｢ちょ、A何しようとしてらァ！｣
『ん？何って髪をバッサリ！』
｢...はァ？何故｣
『知らんけど変わるかなーって
はい！バッサリ切るぞー！』
｢...ダメだァ｣

不死川に腕掴まれた！なぜ！

｢それ以上自分を捨てようとするなァ｣
『...は？え？なぜ？別にいーじゃん！
髪をバッサリ切って男みたいにしてさ！
あと化粧道具も捨てる！普段着も男物を身につける。胸はサラシ巻いてどうにかなるし』
｢何故そうしたいんだァ？｣

答えられなかった。
モテないようにする？
...なんだろう。

｢お前はお前のままでいいんだよォ！
人の死にトラウマがあっても悪いことじゃねェ！逆にいい事だとも捉えられるだろうがよォ。だけどなァ。逃げてばかりじゃダメだァ！
今は亡き家族の気持ちはどうなる？昔の自分はどうなる？本音は隠したままかァ？
自分に嘘をつき続けるってのはよォ、結局はいい事なんてねェ。｣

不死川は私の両肩に手を置き、目を見てそう言ってきた。
輝いて見えた。かっこよく見えた。なにこれ。

ーーキュン

だからなんだよこれは！！心臓の誤作動だ！！
おさまれええ！おさまれ心臓ーー！！

｢俺はお前を追いかけるのはやめたァ。
だけど今も好きだァ。諦めてねェ。
誰にも渡したくないからこうしてるんだァ。
...嫌だったら突き放したって構わねェ｣

...こいつ柱男性陣で1番まともじゃねぇかよおい。
ぶっ殺してやらァ！とか
嫁になれェ！そしてぶっ殺してやらァ！
とか、そう叫んでおっかない形相と殺気で追いかけて来てた人と同人物とは思えない。

そしてなーーーぜーーーか
突き放したいとも思えないしなんか幸せ感じてる！！自分が怖いよ！！
今こうだけどさ？？ほら、めちゃくちゃ追いかけてきた人物だよこの人！

よーし、こいつに追いかけられていた時を思い出そう...

...うん、恐怖だね！顔がやばい！目血走ってるし......
優しい顔は思い出さねぇぞ！

相談だぁ→←自分

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す