会うならステージ上で、客席で

7．生きた心地がしない夢の国 ページ14

私はさっきまで個室で牛タン定食を食べていたはず。


そして、会計終えて帰ろうとしたはず……。








どういうことだこれは？


「へぇ！Aさんていうんやぁ！俺、小瀧！！」


「知っとるやろ、ファンや言うてんねんから」


右に小瀧望、左に藤井流星。両手に花とはまさにこのこと。男前フェイス過ぎて目がつぶれそう。


「ごめんなぁ、帰ろうとしてたのに」


「いえ、むしろいていいものかどうか」


神山さんが優しく謝ってくれる。うわぁ、本当にオカンだわ。



頼んで貰ったノンアルカクテルをちびちび飲みながら、目の前で行われている光景を目に焼き付ける。テレビやラジオのまんまだわ。

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