【鬼滅の刃】神様の巫女 伍

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まあだからなんだと言う話で。別に怪我が一瞬で治るわけでもないし、療養期間を設けなきゃいけないことに変わりはないし。
でも私は怪我の治りが早かったのに鴉は来なかったよなぁ。単独任務、とかありそうなもんなのに。もしかして鬼殺隊って団体行動が基本とか？ そんなわけないか。あの粘着質ストーカーは一人だったしね。


「つっても最初は寝不足で死にかけたから療養どころじゃなかったけどね！！ 善逸いびきうるさいんだよなぁ！！」

「ごめんなさいね！？ っていうか女の子が一緒の部屋で寝るってどういうことなの！？ 普通に受け入れちゃったけどどういうことなの！？」

「だって怪我してる時に一人とか寂しいじゃん！？ あんただって目が覚めたら目の前に美少女の顔があったんだから役得ってもんでしょうよ！！」

「何回か炭治郎の顔だったけどね」

「あー……」


でも炭治郎も整った顔してるし別にいいんじゃなかろうか。野郎だからダメってこと？
……あ、伊之助が炭治郎に追いついた。


「……それに一緒の部屋で寝るにしてもあんたらだったら大丈夫かなって。やましいことしないでしょ、善逸は特に」

「え……それ俺信頼されてるってこと？ やだちょっと……いきなり何……？ そんな、そんなさぁ」

「いやそこまでの度胸ないだろうなって」

「この野郎！！」


デレデレした後にそんな涙目になる？ でも事実な気がするしなぁ……。実際どうなんだろう。こういうタイプって何かしらの箍が外れたら容赦なかったりするのだろうか。容赦、なかったり…………容赦……容赦がない善逸？ とは？


「なんだよ、そんな眉寄せてさ。シワになるぞ」

「いやなんか、解釈違いがちょっと」

「はあ？」


この手のことで容赦がない善逸、というものが全く全然ちっとも思い浮かばなくて。なんなの？ と言わんばかりの顔で私を見てくる善逸を放置したまま、私達は炭治郎と伊之助に追いついたのだった。

第51話 那田蜘蛛山→←＊

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