【鬼滅の刃】神様の巫女 伍

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拝啓 儂の巫女へ


何を書きだすかと思えばお主も可愛い奴よな〜？ あの程度で根に持つとは、なんとも器が小さくて愛い愛い。そういうとこ儂はわりと好きじゃぞ、可愛くて。小物程可愛く見えるのはなんなんじゃろうな？


まあそれはいいとして、手紙のことじゃがな。お主も分かっておる上で……というか分かっておらんと本当にお主のこと馬鹿としか思えん様になってしまうからそうであってほしいんじゃけど、結論から言うと、嫌じゃ。
何が楽しくて鬼に手を貸さにゃならんの。人ならまだしも鬼とは……手なぞ貸すわけないじゃろう？


しかもお主ってば、いきなり鬼を人に戻す方法を問うてきたかと思えばまさか男と旅をしとるとはな。儂というものがありながら……とりあえずその人の子は叩っ斬ってもよいかの。炭太郎だかいうのを今度山に連れて来るとよいわ。善一？ とかいうのもついでに斬ってやるし、猪も斬ってやろうかの。


冗談じゃ。本気にとるなよ？
で、本題。報告のことなんじゃが、まあ人の子の味方をするという鬼、珠世、というたか？ そやつに手を貸すのは何も言わん。精々騙されん様にすることじゃな。大丈夫じゃとは思うけど。
山と村に鬼が嫌う気配……というのじゃが、もしかしたら加護かの？ そういえば儂ってば、供え物をくれるんで村に加護をかけた気がする。今思い出したけどかけたわ。忘れとった。
山は……まあ儂の神域みたいなもんじゃし、勝手にかかったんじゃないかの。強い奴らが立ち寄らんなら言うことないし、種が分かれば特に気にすることでもないじゃろうな。それに、村にも鬼が行かんなら儂もう少しサボってもよいってことじゃな。やった。


鬼舞辻無惨という輩は、そうじゃのう……。どこかで聞いた気がしないでもないが……ちょっと分からんな。山に来たこともない筈じゃ。というか、鬼の総大将というなら、儂見えんじゃろうからなぁ。もしかしたら儂が知らんだけで来とったかもしれん。強い鬼に関しては儂、なんの手がかりも掴めんな。


とりあえずはこんなところかの。あれ以来山には鬼狩りも出んで、平和なことよ。鬼はちらほら出るがな。ま、小物は小物らしく頑張ればよかろうて。それじゃあの。


神より

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