【鬼滅の刃】神様の巫女 序

＊ ページ8

「そもそも転生とは、未来を生きる為の術じゃ。過去に生まれ変わってどうするというのか。ありえんのじゃよ、そんなこと。それなら、お主はなんらかの間違いで別の世界の輪廻の輪に乗った、という方がまだ納得できる。あともう一つ挙げるなら、お主の魂かのぅ。この世界とはなにやら違うものが混ざっとるもん。じゃからさっき儂、それを調整してやったのよ。まあそのせいでお主の記憶も戻ったようじゃがの〜」

「……なにそれ。ほんとに？ ほんとに納得できんの？ っていうか違うものが混ざってる？ 調整？ は？ なに？ 嘘でしょ？」

「ほんとじゃ。現に他にもいたりするからのう」

「他ってつまり？ 私みたいな、なに、異世界人？ ガチで言ってんの？」

「神は気まぐれじゃからなー」


相変わらず呑気に言ってくるそいつの顔は読めない。いやまあお面付けてるから当然っちゃ当然なんだけど。
ぐるぐると思考が混乱する。なに、転生？ 所謂トリップ、ってやつ？ 確か高校の時の友達がそういうのに嵌ってた気がする。ああいう人種なんて言うんだっけ、夢女子？ だっけ？
…………トリップ実体験って、洒落にならなくない？


「…………」

「どうした」

「もっと平和な世界に生まれたかった」

「あー」


なんだ「あー」って。気持ちわかるってか、ありがとな！！ 同情どうもありがとう！！
なにが好きでこんな危ない世界に私は生まれてしまったのか。どう考えても前世の方が平和な世界……だったけど。世界は平和だったけど私の周りはなんか平和じゃなかったなそういえば。その名残ってか？ 呪いかな？？


「で？」

「はい？」

「なるか？ 継子」


そういえばそんな話だった気がする。
継子とやらの説明はなにもされてないけど、なんかそんな話だった。
うーん、と考えてみる。知らないものになるなんてなかなか怖いことだ。はてさてどうしたものか。

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