33.戦う理由�� ページ34
ーローsideー
ーーここに戻って来れるかも約束出来ねぇ
それは、他のクルーには言わずに置いた、ほんの少しの本音だった。
ドフラミンゴを倒し、コラさんの仇を討つ。
コラさんが死んだ時から、それが俺のやるべき事だった。その為に情報を集め、考え、生きてきた。
その復讐に誰かを付き合わせるなんて考えたことすらなかった。
過去でさえ、Aに話したのは契約による俺の死の意味を考えてのことで、それが無ければ話さなかったかもしれない。
ドフラミンゴに狙われているらしいAを連れていく必要も、
俺の過去の清算に付き合わせる必要もないと、
そう思っていたが……。
ロー「全部、ただの言い訳かもな……」
A「船長……？」
本当は、もう二度と、大切な奴を目の前で失いたくないだけだ。
俺が死ねばコイツも死ぬのは分かっていても、ただそれだけの為にコイツを連れて行きたくないのだ。
ロー「……ッ」
自分のガキみてぇなエゴに顔をしかめながらAを腕の中に捕えた。
ロー「情けねぇな……俺は。」
A「……船長はいつもかっこいいです。」
いつもと変わらない、10日ぶりに見るAの柔らかい表情に心の中のドロドロとした感情が口から出ていく。
ロー「俺は、コラさんの仇を討つ」
A「はい」
ロー「……お前を最優先には出来ねぇ。……守ることも出来ねぇ。」
A「はい」
ロー「死ぬより酷い目に合うかもしれねェぞ」
A「貴方と一緒に居られないより嫌なことなんてありません」
抱き締める力が、強くなる。
喉が乾き、喉の奥がグッと締まるように声が思うように出ない。
ロー「……死ぬなよ。どんな事があっても、俺の所に帰ってこい」
A「死にません。絶対に。だから……」
A「ずっと、隣にいさせてください」
潤んだ瞳が俺を見上げる。
先程までの威勢の良さは消え、切なく、まるで縋るように言うAに何も言えなくなった
俺は、自分の思いを示すように、荒く、唇を奪った。
離してなんかやらねェ。失ってなるものか。
お前の居場所はここだ。
………お前は、俺の物だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 203人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かみつれ(プロフ) - 静乱さん» 嬉しすぎて見た時叫びかけました笑！楽しみにして下さってめちゃめちゃ嬉しいです！本当にありがとうございます！！ (2020年6月23日 20時) (
レス) id: 4774b9ee20 (このIDを非表示/違反報告)
静乱 - 「これからが楽しみだな。」えぇ！めちゃくちゃ楽しみですよ！！かみつれさんのペースで頑張ってください！ (2020年6月23日 19時) (レス) id: bdcfc846cf (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます！！嬉しいです！！ (2020年6月17日 21時) (レス) id: 4774b9ee20 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 続編おめでとうございます！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2020年6月17日 17時) (レス) id: 4774b9ee20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かみつれ | 作成日時：2020年6月17日 9時
