この恋しても、いいですか？ R.Y 2

15 ページ15

.









「…あぁ。寝た。」








「あ、……あの」









あのポスターに貼られていた人と同じ






ポスターよりも綺麗な顔が目の前に映る









でもその瞬間告げられた言葉









「……あんた、……………誰。」









胸が痛んだ。





チクってどころじゃないくらいに









だって見るからに涼介先生なのに







全然違う人みたいに









「…何見てんだよガキ。」









怖くなった私









「……失礼しました。」









そう言って彼から離れ倉庫を後にする









幻覚？



いやそれはないでしょ









もう頭の中はパンク寸前で









ドッペルゲンガー？



涼介先生に似た人？









色んなことが頭に浮かんで

もうごっちゃごちゃになっていた









久しぶりに見た彼は






一段とかっこよくなっていて









胸の鼓動が早まるのがわかった









ミコ「あぁ。助かるありがと」






ミコ「ちょっと、大丈夫？顔真っ青」









「いえ。大丈夫です」





ミコ「そう？あ。
あそこよく山田涼介いるんだけど会った？」









山田涼介。




顔も名前も一致しているのに


私のことは知らなかった



















「…わかりません。」









わからない。


彼は誰？









ミコ「そっか。後は、この台本バラバラなの
ホッチキスで止めておいて」




「わかりました。」









フラフラとする頭の中

必死に仕事をする









「あの。少しお手洗いに…」


ミコ「ん。おっけ行っといで」









ムズムズする中

顔を洗おうと急いでトイレに向かう









向かうまでにもあるポスター









ねぇ。




涼介先生









本当に忘れたの？



私のこと










あの手紙は一体何？









本人に聞くことのできない質問を

ポスターの目の前で心の中で問う私









ほんとにわからないよ。









.

16→←14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す