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慌ててレオがナイフで受け止めるも、
重かったのだろうその一撃に、地面に着いた手が白くなる。
それに俺は負けてしまうのかと慌てるも、
レオは慌てた様子はなく、その重さを身を翻すことで流す。
流されたことで地面を切ったトントンさんの剣は、
重い筈なのに、軽く刃の向きを変えては素早く横を薙ぐ。

レオは一度後ろに飛び退き避けると、
地面に着いた手に力を込めて砂を握る。
トントンさんは逃がすまいとレオに追い打ちを掛けようとし、レオは斬りかかってくるその瞬間に、トントンさんの目元に砂を投げ付ける。

目潰し。目は人間の急所だから、狙うのは当然であり、立派な戦術だ。

砂から目を守るため、眼鏡越しにも目を閉じたトントンさんだが、その剣の勢いは止まらず。
避ける為にまた後退するかと思えば、
レオは懐に飛び込み、ナイフの柄でトントンさんの腹を殴る。

軽く後ろに下がったトントンさんに、そのまま追い打ちを掛けようと、レオはそのまま上にナイフを上げ、首元にナイフを這わせ、ようとした瞬間。

トントンさんの蹴りが、レオの鳩尾を突く。


ドゴッ


重い音が聞こえた瞬間、レオは後ろに吹っ飛ぶ。
ズザザ、と3mくらいだろうか。
地面を滑ったレオは受け身を取れずゲホゲホと咳き込む。

その間、トントンさんは掛けていた眼鏡を常備しているであろう眼鏡拭きで拭いていた。


「眼鏡に傷が付いたらどうしてくれんねん」
「…っは、、」
「ま、別にええけどな。もうおしまいか?」


…見せ付けられる、幹部の余裕に息を飲んだ。

レオの攻撃は素早くて所々目で追えないのに。
それなのにトントンさんはしっかりと対応していて。

ごくり、固唾を飲む。


「(強過ぎるだろ…)」


こんなん勝てねぇよ。
とレオに哀れみの目を向けた瞬間、


「まだ、やれる!!」


レオは楽しそうに笑っていて、駆け出していた。





___きっと、レオもトントンさんの様子を見ていたのだろう。
先程より素早くトントンさんを押している。
俺の目ではもう追えなくて、何が起こっているかよくわからない。

ただ何度も響く刃が交わる音に、鳥肌が立つ。
その場で戦っている二人は、楽し気に笑みを浮かべていて。
なんで笑っていられるのかと、身震いする。




___戦闘狂。





思った言葉が、思わず口から盛れだした。




.





その戦闘は、レオがトントンさんの頬を切ると同時に、
トントンさんがレオの首に刃を当てたのを最後に、
勝敗が決まった。

9→←7



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すみれいん(プロフ) - 構えていなかった為、まさかWrの国の方達がそうなると思っておらず、最初の2人でまじか…まじか……となり、続編に行く前にはティッシュを片手に持っていました。ありがとうございました! (2020年11月1日 14時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
仰げば尊死 - 今後にきたいしてます (2020年6月1日 22時) (レス) id: d6069bd4ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ショイ太郎 | 作成日時:2020年5月20日 9時

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