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「わかってるわかってるって。
レオから話はちゃあんと聞いたっつの!
レオは幹部になるし、俺はしっかり送り出した!
心配すんな、なっ?」


お巫山戯を止めてニッコリ笑ってやると、
本当かぁ?と疑ってくるので。
後輩を疑うのか?!と言い返せば、
大丈夫そうだな、と笑われる。

その安心したような目を見て、
此奴も心配症だなぁ、と内心笑ってやる。
俺とレオが拗れたりすると、毎回心配そうな顔をして仲介役に入ってくるんだ。
…いや、顔には出ないな、目だな!
アルバは人の考えを読み取るのが得意で、
最初はその何もかも見透かした様な目が怖かったなぁ。






「あ、A、アルバ」
「ん?あ、レオ。よっ」
「よぉレオ、調子はどうだい?」



夕食を求め移動していると、レオとばったり。
アルバは笑みを浮かべて軽く手を上げて聞くと、
レオは「順調だよぉ」と笑みを返した。



「二人共訓練お疲れ様。今日はどうだったぁ?」
「走り込み20kmに銃の訓練、受け身に」
「ま、いつも通りだな」



そんな話をしながら食堂に向かうと、



「あ。…ひとらんらん、様だ」



突然レオが声を上げて、視線を厨房に送る。
俺達がその視線を追うと、その人も此方を見ていて。


「あ、レオナルド君」


レオを見ると、此方に近付いてきた。

俺達は慌てて姿勢を正しくすると、
ひとらんらんさんは「そう固くならないで」と笑っていて。
俺はレオとアルバと目を合わせれば、ゆっくりとダラける。
…普段幹部は、幹部同士別の部屋で食事をとっているから。こんな所でお目にかかれるとは思わなんだわ。


「ひとらんらん様は、どうしてここに?」
「あぁ、畑で取れた野菜を渡しにきてたんだ。
前に畑の肥料に毒を仕込まれた事あったでしょ?
毒があるか確認してたらちょっと遅くなっちゃって。
夕食、少し遅れると思う、ごめんね」


眉を下げて謝る彼に、俺達は慌てて首を横に振る。

…畑に撒く肥料に毒素を仕込まれていたあの事件。
潜り込んでいたスパイはもう土に還されてはいるが。
農業好きな彼がどれ程怒っていたか、なんて。
思い出しただけで寒気がするわ。


「それじゃあ、俺は行くね」
「はい、また」
「「お疲れ様です!」」


そう言うと、彼は俺達の横を通り過ぎて食堂を出ていく。
無駄に緊張した俺はほうっと息を吐き、
アルバは両腕を頭の後ろで組み、口を開く。


「…飯、遅くなるな」
「しりとりでもするぅ?」
「しりとり面白かった事人生で二回くらいしかねぇわ」

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すみれいん(プロフ) - 構えていなかった為、まさかWrの国の方達がそうなると思っておらず、最初の2人でまじか…まじか……となり、続編に行く前にはティッシュを片手に持っていました。ありがとうございました! (2020年11月1日 14時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
仰げば尊死 - 今後にきたいしてます (2020年6月1日 22時) (レス) id: d6069bd4ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ショイ太郎 | 作成日時:2020年5月20日 9時

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