【銀魂】空から女の子が降ってきました。８

第三百三訓 ページ11

次目が覚めたら、知らない天井が見えた。






『ん……あれっ、』





(…あれ？屯所じゃな、)





屯所じゃない、と思って疑問を浮かべた時………自分が江戸から出てきたんだと自覚する。





(…あぁ、そうだった。ははは、自分から離れといて悲しいなァ…未練たらたらじゃアないか。

付き合ってから３日も経っていないのにフられた元彼に縋る女かっての…いや私諦め良い方だからね！？)





一人で百面相する私。
はたから見れば変人だろーなァ…



……あの後、私は迎えに来た父に着いていき…大きい船に入れられた。恐らく朝霧の艦船。



それからは記憶がしっかりしていないが…





(確か……縁談相手に会うまで此処に居てもらうとか言っていたっけ…)





多分だけど、縁談相手と会うまでは一週間くらいあるって言ってた気がする。



…………あれ一日だっけ？？



え、一ヶ月？いや、一週間だと思う。





その後何かの薬品？を嗅がされて意識が途切れて………って、あ。







『此処どこ！？』








ボーッとしている場合ではなく、ハッとして…バッ！と起き上がり、辺りを見渡した。







『………え、牢屋？』







どうやら気絶させられた後はご丁寧に牢に入れられたらしい。


それも頑丈な造りで鍵穴は複雑。しかもネジ穴が潰されていて外せない。仕込み武器も取られていた。






『…ハァ、…あのクソ親父ぶちころ』






(……こんな事しなくたって…、逃げやしないのにね)





真撰組の為なんだしさ。


あーあ…三人とも、手紙見てくれているかなー？





(…駄目だ、考えると戻りたくなってくる…ああああ考えるんじゃない私！自 殺を考えるんだ私！！)





あ、そういや縁談相手ってどういう人なんだろうか？






『………』






ふと、そんな考えが浮かぶ。


その瞬間自 殺は頭から抜け落ちて、縁談相手の事でいっぱいになった。



いやだってアレだよ！？
縁談だよ結婚だよ！！！？？



【ピーー】して【ピーッ】して【ピーーー】するアレだよ！？純潔奪われんだよ！？





(せめて可愛い系が良い！！！女の子らしい顔立ちをした美少年系…)









.









＿＿＿＿＿＿「あり、オネーサン？」






『エッ』






悶々と考えていると、牢の向こうから自分の名前を呼ぶ声がした。



反射的に振り向いて見えたのは、二つの……見慣れた人影だった。









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