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episode 3 ページ9

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「次は……さっきの男から擁護してた女?」
『あれを擁護と言うのかは分かりませんが。それに反論の中にはいくつかの矛盾も散見されるような語彙力の女です』
「人間の女に辛辣だよねぇ、小夏は」
『配布する資料が間違っていたから来たついでの評価です。真に受けないでください』


心無い誹謗中傷があれば、それを注意したり攻撃したりという輩も当然出てくる。
その中でも特に厄介なのが、擁護しているつもりでもいつの間にか荒らしと同じく悪に属してしまうタイプだ。何せこの輩には悪になった自覚が無い。
どうやら小夏は余程疲れているのか愚痴がわりに厳しい評価をしたようで、「もう少し頑張って」と頭を撫でると少しの間大人しく撫でられてから戻って行った。



「ふーん……。随分と依存してるようで……。お、仕事帰りかな」


アンチと呼ばれる所謂反対派に過剰反応して事を大きくする彼女は、同じファンからも嫌われているらしい。
家へと歩く道中はスマホ一つで一喜一憂していて、その様は見ていて面白い。
綺麗なマンションの一室へ入っていくのを眺め、ふと思いつく。


「幽霊のやる事って理解出来ないけど……イタズラとしてやる価値はゼロじゃないよねぇ」


そう呟きながらドアの前に立ち、インターホンを押して姿を消す。
面倒くさそうに出てきた彼女は、所謂ピンポンダッシュをされたと思ったらしく少し怒っているようだ。


「ガキかよ」
「はーいガキでーす」


女からすれば、ドアを閉めて振り返ると見知らぬ男が満面の笑みで立っている。ただすり抜けて入っただけだが、姿が見えない女は風が入ってきたとしか思わなかっただろう。
物騒な世の中、当然驚きより恐怖が勝るはずだ。

自分と目を合わせたまま、震える手で通報しようとしているスマホの電源を切って、SNSだけが開けるようにシステムを弄る。


「通報はダメだけど、SNS上でなら助けを求めてもいいよ?」




「助けを“求める”のは許してあげる。だけど助けを“呼ぶ”のはいけないよ」

〃→←〃



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設定タグ:死神少年 , オリジナル , 一次創作   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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シャル@如月唯奈(プロフ) - ハジメマシテ!ULOGから来ました、シャルといいます。小説めちゃめちゃ面白かったです!文章の書き方とか世界観とかめちゃめちゃ好みで、ドンドン読んじゃいました(笑)これからも頑張ってください、応援してます! (2020年1月18日 22時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天楽 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年6月25日 23時

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