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それから数日後、とうとうやってきた帝国学園との試合の日。
何とか勧誘の成果もあり、私含め何とか試合できる11人を集めることができた。


「A、何してるんだ?」

『ビデオセッティング中』


そして私はわざわざ家から持ってきたビデオをセットしていた。
 
帝国との練習試合、それも生で。
そんな機会、滅多にない。勿論目に焼き付けるのもそうだけど、永久保存版で残しとかなくちゃ…!


と、私が息巻いてビデオを取りつけた瞬間、突然地鳴りが鳴り始めた。


「な、なんだ!?」


校門前には黒塗りの大きなバスが停まり、その中から帝国学園の生徒たちが現れた。
その背後から、帝国学園サッカー部のメンバーが敷かれた赤い絨毯の上を歩く。

 
「雷門中サッカー部キャプテンの円堂守です!練習試合の申し込みありがとうございます!」

「初めてのグラウンドなんでね…ウォーミングアップしてもいいかな」


「あ…はい、どうぞ」


グラウンドでウォーミングアップを始めた帝国学園の生徒たち。

その素早い動きを目の当たりにした皆は、文字通り口を開けて唖然としていた。


「消えた!?」
 
「おいおい、なんだよあの動き…」

「…俺達、あんなのと試合するのか…?」


彼等だって、この一週間必死に練習してきた。
だが、目の前で見せられるのは圧倒的と間でもいえる技術、力。

その中の鬼道君がにやり、と口角を上げぱちんと指を鳴らし彼の元へボールが運ばれる。
そして、


「はぁっ!」


彼が放った強烈なシュートは、真っすぐ守めがけて飛んで行った。


「くっ……!」

「キャプテン!」

「円堂!」


何とか守はボールを受け止めたが、グローブが焼け焦げている。


「っ…燃えてきたぁっ!!皆!一週間の練習の成果を見せてやろうぜ!!」

「え、えぇっ!?」

 

 



『……はぁ』

人間、歓喜しすぎるとどうやら発狂する訳でもなく静かにため息が出るらしい。

なんだよあの登場の仕方。中二拗らせすぎかよ、かっこよすぎかよおい。


日本一、の貫禄を見せつけながら現れた帝国学園。
その力の差は、一目瞭然。一週間そこらで集めたチームが勝てるわけがない。

そんなの、とっくにわかってた。
彼らの強さはどの試合を見ても圧倒的だった。


それなのに、


――あんな強い相手と戦えて、面白くなってきた

 

…とか、思っちゃったりね。

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設定タグ:イナズマイレブン , イナイレ , FF   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2021年11月7日 20時

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