＃３４ ページ37
美門ｓｉｄｅ
「だったら、アーヤも覚えてるんじゃないかな？
だって、あんなに執着するくらいだもん。記憶のカケラくらいあると思う。」
小塚の言葉に、俺はあることを思い出した。
『れ・・・・れ、おく、ん・・・？』
『わた、、しを、、、おいて、、、かな、い、、で、、、』
あのときの、アーヤの言葉・・・。
もしあれが、本当に涼川のことだったら？
俺は慎重に口を開いた。
「・・・もしかしたら、漢字とかが違くても、
「・・・どういうことだ？」
黒木が鋭く目を光らせる。
「アーヤが体育祭の前日に倒れたって話したろ？
そん時、寝言でれおくんって言ってたんだ。私をおいていかないでって。」
全員が息を呑む。
「それに、星宮学園に通ってるから、貧乏なわけじゃないのは当たり前だけど、
俺らを襲った奴らの数、どうみても普通の高校生が雇える数じゃない。
よほどのコネがあるか、金持ちかの二択だろ。」
なるほど。と黒木がつぶやき、こう続ける。
「美門に前聞いた話からして、コネがあるようなタイプじゃないから、金持ちって線が大きいな。」
有力な手がかりに、全員、活気づいていく。
「人をボコる金なんて、親は絶対ださね―だろうし、両親不在かもな。」
「じゃあ、その両親不在が偽名を使うことになった理由かもしれない！」
「親が何か事件を起こして、身を隠す羽目になったとか？」
「んで、その事件が原因で、ジサツ。あるいは、不幸な事故。」
「いいぞいいぞ！光が見えてきたっ！！！」
若武が立ち上がって、ガッツポーズをする。
が。
「待て。」
黒木の静かな声が響く。
「相手は得体の知れない、
お前らの言ったことは証拠がない。推測だけで動くのは危険過ぎる。
証拠を探そう。」
黒木の冷静な判断に、誰一人、反対しない。
「よし！黒木と七鬼で、裏を取れっ！美門以外もできる限りでいいから、情報を集めるんだ。」
ちょっと、俺は？
「美門は、アーヤの護衛だ。学校が同じなら見張りやすいだろ？
もっとも、涼川がアーヤに手荒なことをするとは思えんが。あいつは狂ってる。
いつかアーヤを自分のものにしようと、手を出すぞ。」
若武にしては冷静な判断だ。
「いいか！念入りにやれ！期限は１ヶ月だ。解散！！」
俺達の目は、ここ数年のどんなときよりも、やる気に満ちていた。
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りぃな(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！！がんばりますね！！ (2019年8月31日 13時) (
レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2019年8月31日 6時) (レス) id: 719e5a0d68 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - hiho0227さん» ありがとうございます！！がんばります！！ (2019年8月27日 18時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
hiho0227 - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年8月27日 17時) (レス) id: 8b1270c1d0 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます！楽しみにしてくれる人がいて嬉しいです！ (2019年8月26日 10時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぃな | 作成日時：2019年8月16日 23時
