Salt boy # ｿ ﾙ ﾄ ﾎﾞｰ ｲ ４

春の勉強 - 8 - ページ13

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「 俺の名前をこれからは下の名前で呼んで。






これなら簡単でしょ？ 」






え。






えっと...



...佐野を下の名前で呼ぶの？






" 玲於 "



って？






「 さっそく呼んでもらおっかな 」






今...



言わなきゃいけないですか？






タイミングとかあるじゃないですか。






「 無理なら ––––...



Aからのキスでいいよ？ 」






『 そんなっ... 』






「 じゃあ...



呼んで。」






「 ...俺の名前 知ってるよね？



A 」






当たり前でしょ。






......ん？






今...



誰かに



" A "



って呼ばれたような...



気のせいかな？






だけどあの声は...



バッと顔をあげて佐野を見た。






「 お、



ついに呼ぶ？



キス？ 」






『 そうじゃなくてっ...



隼いないのに私の事、



名前で呼んだ？ 』






「 呼んだ。



これからAが俺の事 " 玲於 " って



呼ぶのに、俺が " 名字 " って呼ぶのは



なんか変じゃん。」






そうなると...



私は佐野の事



" 玲於 "



って呼ばなきゃいけないじゃん...！






「 はい、



呼んでー。



あ、



電話。」






佐野はそう言って部屋から出て行った...。






下の名前で...



呼ぶ...。






『 玲於...。』






１人で口に出すのも恥ずかしいのに...！






「 ごめん。



亜嵐くん今から家に来るとか言ってるから



家まで送る。」






戻ってきて私の頭を軽く撫でて言った佐野。

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